ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]![]() かつてハンナ=バーベラのテレビマンガで『宇宙忍者ゴームズ』というのがありました。「シャーロック・ホームズのように頭がよく、ゴムのように伸び縮みする」ゴームズを中心にスージー、ファイヤーボーイ、ガンロックの4人が悪魔博士と戦うテレビマンガで、吹替えによるガンロックの「ムッシュムラムラ」やファイヤーボーイの「ファイヤー!」という掛け声が懐かしいこのアニメーションこそ、『ファンタスティック・フォー』の当時のアニメーション・バージョンでした。そして、それから30年以上経った今、実写化されて帰ってきました。 若き天才科学者のリード・リチャーズ(ヨアン・グリフィズ)は人間の進化と宇宙嵐の関係を研究するために、学生時代からリードのライバルだった実業家ビクター・バン・ドゥーム(ジュリアン・マクマホン)に資金援助を受けて宇宙での実験を行います。宇宙ステーションでの実験に参加したのは、リードとビクター、それにリードの元恋人でビクターが言い寄っている女性科学者のスー・ストーム(ジェシカ・アルバ)、彼女の弟で宇宙パイロットのジョニー・ストーム(クリス・エヴァンス)、リードの親友であるベン・グリム(マイケル・チクリス)の5人でした。ところが実験の最中、危険な宇宙嵐が予想外に早くやってきて船外活動をしていたベンもろとも5人はとてつもなく強い強い宇宙線を浴びてしまいます。すんでのところで地上の医療施設に運び込まれて助かった5人ですが、リード、スー、ジョニー、ベンの4人は次第に自分の身体が変化をもって超能力を持っていくことに気づいて戸惑います。一方、ビクターは宇宙実験の失敗に加えて事業の失敗で窮地に追い込まれ、邪悪なパワーが身体に満ちてきます・・・・・・。 アメリカン・コミックスの中でもマーベル・コミックスから1961年に第一話が出版され、今も脈々と連載が続いている『ファンタスティック・フォー』の待望の実写化。1990年代にもロジャー・コーマン御大のプロダクションによって実写化されたそうなのですが、諸般の事情でお蔵入りになったそうで。アメリカン・コミックス原作のテレビ・シリーズ『Black Scorpion』を製作したロジャー・コーマン御大だけに、当時の特殊撮影だと相当にチープなのでしょうけど見てみたいですなあ。 お話としては「ファンタスティック・フォー誕生の巻」となっていまして、それぞれのキャラクターが超能力をつけてやがてチームになっていく過程を描いています。前半も橋のシーンなど見所がありましたけど、第一作目である分、4人の活躍が最後近くに集中してしまっているのは、仕方ないかもしれません。もっとも、ラストなんか続編を作る気満々(爆笑)。期待できそうです。いろんなオヤクソクごとがちりばめられて、アメリカン・コミックス好きには嬉しい映画でした。 スー=インビジブル・ウーマンを演じたジェシカ・アルバはジェームズ・キャメロン監督のテレビ・シリーズ『ダーク・エンジェル』で大ファンになったのですが、出演はすごく嬉しいものの、役柄ちょっと地味なのも残念。お色気担当になっていました。もっともっとアクションができる女優なのですけど。続編に期待します。実際にはジェームズ・キャメロン監督に『ダーク・エンジェル』映画版を撮ってほしいんですけどねえ。 ちなみに今回出たDVDに、「FANTASTIC FOUR SELECTION」と題して、100ページのミニ・アメリカン・コミックスがついているのは、ファンにはとても嬉しかったです。日本人アーティストがマーベル・コミックスに書いた『ファンタスティック・フォー』が3編(1編は『POWER PACK』に『ファンタスティック・フォー』の面々が出てくるもの)収められていて、私的にはこれだけでも元をとった感じでした。松本零士御大の口絵はちょっといただけませんでしたけど(苦笑)。 『ファンタスティック・フォー』の続編に『X-MEN3』、『スパイダーマン』の続編と意気の上がるマーベル・コミックス=20世紀フォックスに、『スーパーマン リターンズ』で巻き返しを図るDC・コミックス=ワーナー・ブラザーズと、これでますます盛り上がるアメリカン・コミックスの映画化ですね。どこか、イメージ・コミックスの『GEN13』を実写化してくれるところはないですかねえ。 【ファンタスティック・フォー [超能力ユニット](FANTASTIC FOUR) 2005年 USA】 ■
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by santapapa
| 2006-03-05 22:27
| 洋画一般
|
![]() 心に残る映画、ウキウキする映画、トホホな映画などについてをつれづれなるままにつづります。レビューは偏った主観なのでそこはそこで。トラックバックはカテゴリーの「トラックバックについて」参照。 by santapapa
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