「みんなでするある」
「ファンキ~マ~ジャン~」
というのは、かのサディスティック・ミカ・バンドの名曲中の名曲「ファンキー・マージャン」ですが、こちらは英題が「カンフー・マージャン」。王晶(バリー・ウォン)監督のこの夏の映画、『雀聖』です。
ギャンブル狂のサイ(元華/ユン・ワー)はある時、ツいてツいて仕方が無い状態になって調子に乗ってマカオまで乗り込んだところ、案の定身ぐるみはがれてしまうはめに。香港に戻ってきて取立ての男を撒いて入った食堂で、給仕のウォン(郭晉安/ロジャー・クォック)と出会います。ウォンはどんなに注文が多くてややこしくても完璧に正確に憶えることができる給仕で、サイはこの才能は麻雀に使えると踏んでさっそく一緒に雀荘に行こうと誘います。ところがこの食堂の女主人のフェイ(元秋/ユン・チウ)は大の賭け事ぎらい。サイを追い出してしまいます。ところがサイの言葉が気になるウォンは夜中に家をこっそりと抜け出すと、サイと雀荘へ。すぐにウォンは麻雀の魅力にはまっていきます・・・・・・。
『カンフー・ハッスル』の大家の夫婦、楊過と小龍女(苦笑)に扮したユン・ワーとユン・チウが出演、バリー・ウォン監督が作って英題が「カンフー・マージャン」となれば、麻雀牌を使ってワイヤー・アクションバリバリのありえない格闘合戦になるのかと思いましたが(笑)、さすがにそれはなかったようで。しかし、さすがバリー・ウォン監督、『カンフー・ハッスル』や『キル・ビル』のパロディを入れながら、往年のヒット作、
『ゴッド・ギャンブラー』シリーズのような作品になっています。というよりは、新たな『ゴッド・ギャンブラー』シリーズのみたいなものですな。もちろん、カンフー・アクションあり、笑いあり、ロマンスあり、人情と涙ありとサービス満点です。ユン・チウ、黄色いトラック・スーツを着たりして大奮闘していますが、めっちゃかっこいいですな。王晶ファンにとっては満足のいく作品です。難点を言えばライバルに扮しているのが監督自身というのは、いかがなもんかとは思いますけど(苦笑)。
音楽がどう聴いても
『大英雄』の替え歌のようなのですが、何か謂れがあるんでしょうか。あの曲、好きなんで嬉しいですけど。
現在、王晶監督は
『雀聖2』を製作中だということで、期待していいのでしょうか?(笑)
【カンフー麻雀 (雀聖/Kung Fu Mahjong) 2005年 香港】
追記:何がどうしたのやら、2006年2月3日に『カンフー麻雀』というタイトルで発売されました。めでたし、めでたし。