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ブルース・ブラザース

ブルース・ブラザース

ダン・エイクロイドと今は亡きジョン・ベルーシの凸凹コンビ、 ブルース・ブラザースを世界に知らしめた映画です。



刑期を終えて刑務所の門を出たジェイク(ジョン・ベルーシ)を、孤児院で一緒に過ごした弟分のエルウッド(ダン・エイクロイド)が迎えに来ていました。孤児院でシスターに会った二人は税金を払うのに5000ドルが必要なのにお金が無くて払えないことを聞きつけます。お世話になった孤児院のためにどうすればいいか迷う二人は教会で神の啓示を受けて、昔のバンドを再結成してお金を稼ぐことを思いつきます。早速昔のメンバーに会い、説得してなだめすかしてバンドを組みますが警察やネオ・ナチとトラブルを起こしてマークされたり、カントリー・バンドの恨みを買ったり、謎の女(キャリー・フィッシャー)につけ狙われたりします。そうこうしている間にホールでのコンサートの日が来ました・・・・・・。

USAの人気テレビ番組『サタデー・ナイト・ライブ』に出て歌と踊りとギャグで大人気をはくし、アルバムも売れに売れたブルース・ブラザースが主演の映画です。出演者も豪華でジェームズ・ブラウン、キャブ・キャロウェイ、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリンと名だたる黒人ミュージシャンが神父や楽器屋の店長などのいろんな役で参加しています。オールド・ファン向けにはにはツィッギーのカメオ出演もあったりします。演奏は当時のブルース・ブラザースのメンバーがそのまま出ていて、ブッカー・T&The MG'sのスティーヴ・クロッパーやドナルド・ダック・ダンを拝むことができます。

音楽はもちろん悪くあろうはずもなく、ライブのシーンのみならず、教会で、楽器屋でこれぞエンターティンメントといった感じで繰りひろげられます。酒場で演奏する「ローハイド」のスティーヴ・クロッパーのチョーキング・ソロなんかは心臓の裏側をくすぐられているようで心地よい響きです。

また、私はこの映画の教会シーンで初めてゴスペルというものを知りました。一応幼い頃はカソリック系の幼稚園に通ってたりしたので、教会と言うのは静かに賛美歌を歌うような場所だと思っていたのですが、パワフルな音楽シーンを目の当たりにして大変衝撃的でした。

ストーリーも、いろんな関係に追われっぱなしのアクションが息をつかせませんでした。中でも謎の女、キャリー・レイア姫・フィッシャーがどんなめちゃくちゃな攻撃をかけてきても、マンシーニの「ピーターガン」のテーマと共に瓦礫の中から出てくるオヤクソクは楽しかったです(ちなみにTVシリーズの方の「ピーター・ガン」は若きデイビ・グルーシンがキーボードを弾いていたように記憶しています)。

裏テーマとしては『サルサ!』では大きく取り上げられていた、白人としてのブルースに対する限りない敬愛があるようにも思えます。それにしても、ブルースが日本に入ってああいう音楽の呼称になるとは、昔の人は想像してなかったんじゃないのかなあ(苦笑)。

「どういう音楽が好きなんですか?」
「ブルースです」
「あ、いいですね。ぼくも好きなんですよ」
「そうなんですか。それはそれは。どういう曲が好きなんですか?」
「そうですね。淡谷のり子の「ベイブリッジ・ブルース」とか」
「???」

と会話がかみ合わないことも起こります。私は『魅惑のムード秘宝館』とか好きなんで、日本のブルースも結構聴いたりはするんですけど。ルンバなんかもキューバから出て変わってきたりしてますしね。

この映画を見て、ブルース・バンドを始めた人も少なくないと思います。そのくらい影響力もありました。監獄に始まり監獄に終わるのに、すこぶるハッピーな映画です。


【ブルース・ブラザース(The Blues Brothers) 1980年 USA】
by santapapa | 2005-02-01 20:42 | 洋画一般
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