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【関光夫】

このblogでもよく映画の音楽を話題にしていますが、映画を見る時に場合によっては俳優や監督以上に気になる存在です。それはただ私が音楽をやっているからだけではなくて、映画音楽自体とても好きなジャンルのひとつなのも大きい理由です。そして、その映画音楽が好きなるきっかけは、1970年代から1980年代に聴いたNHK-FMでの関光夫の映画音楽番組でした。



当時は今みたいにインターネットの「イ」の字も存在しないし、コンシュマー向けのビデオテープの存在もなければ、レンタル・レコードもない時代です。映画音楽の情報を知るには映画を見に行くか、TVで放映されるのを待つか、映画の雑誌を買うか、レコードを買うかしかありませんでした。そんな中で、数少ないFMでの映画音楽番組は砂漠の中の一滴の水同然で、文字通りむさぼるように聴いたものです。

番組では静かに深い声で映画の解説と曲の解説をさらっと話してくれました。決して喋りすぎることがなく、それでいて印象に残る言葉を選んでいたように思います。そしてその分、曲をたっぷりを聞かせてくれました。話題の映画あり、テーマに沿った特集あり、リクエスト特集ありと、毎週番組の時間を楽しみにしていました。後にラジオ・カセット・テープレコーダーを買ってもらった時は安いテープしか変えなかったのですが、録音して何度も何度も繰り返し聴いたものです。

一時期は平日の夕方に放送していた「軽音楽をあなたに」でも、月に一回映画音楽特集があった時期があるように思います。そういった番組もいつしか時代の流れの中でだんだん無くなっていってしまいました。関光夫自身は、1998年10月3日に76歳でお亡くなりになっています。

記憶違いでなければ、番組のテーマ曲が一時期ヘンリー・マンシーニの「いくたびか美しく燃え」の頃があったような気がするんです。家にあるマンシーニの曲集を開いてこの曲のコードを押さえると、今でも時々関光夫の番組を思い出します。
by santapapa | 2004-10-20 01:42 | 映画音楽
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