宇宙水爆戦

THIS ISLAND EARTH

1950年代のSF映画というと『宇宙戦争』『禁断の惑星』『地球の静止する日』等、思い出される作品はありますが、この『宇宙水爆戦』もある種のインパクトから名前を挙げる人も少なくないかもしれません。



電子工学の権威カル・ミーチャム博士(レックス・リーズン)は、ワシントンでの会議から自分の研究室まで帰るのに借りたジェット機を自分で操縦して飛びますが、着陸寸前に故障が起こったのか制御不能に。あわや墜落かと思われた時、緑色の光に包まれたジェット機は何者かに誘導されるように自動的に滑走路に着陸します。不思議な出来事に狐に包まれたような面持ちで下りるカル博士。研究室には小さなコンデンサーが届いてて、テストすると3万5000ボルトという常識では考えられない電圧に耐えうるものでした。そして数日後、同じところから差し出されたと思われる分厚いカタログが届きます。それは紙ではなく極々薄い金属で作られたもので、好奇心からカル博士は部品をかき集めるとインターロシターという機械を組み立てます。組みあがったインターロシターの逆三角形のスクリーンに映ったのはエクセター(ジェフ・モロー)と名乗る白髪の男。彼は一方的にカル博士を自分の研究所に招待するために飛行機を迎えにやると伝え、その後インターロシターは自爆します。はたして好奇心からカル博士はエクセターの誘いに乗り、迎えの無人運転の飛行機に搭乗。飛行機はジョージア州の山中に着きます。そこで出迎えたのは以前に科学会議で会ったはずの女性ルース・アダムス博士(フェイス・ドマーグ)。ところがルース博士は人違いだと否定します。いぶかしく思いながら各国から集った科学者が働くエセクターの屋敷で歓迎を受け、研究室を与えられるカル博士。ところが、エセクターとその部下ブラック(ランス・ファラー)のたくらみは・・・・・・。

なんと言ってもこの映画を有名にしているのは、メタルーナ星で出会うメタルーナ・ミュータントでしょう。時間にしてわずかしか出ていませんが、インパクトの凄さでそのルックスは脳裏に強く焼き付けられます。ジョセフ・ニューマン監督の設定にはなかったそうなのですが、『半魚人の逆襲』、『大アマゾンの半魚人』を製作したプロデューサーのウィリアム・アランドの意向でこのメタルナ・ミュータントが出てくることになったそうで、なるほど判るような気もします。

またメタルーナ星の地下都市も、当時としてはなかなかスケールを感じさせて美しく力作でした。なんとなく後の『宇宙戦艦ヤマト』のガミラス星を思い出させますが、いい影響を与えたのではないかと思います。

ストーリーは、なかなか前半は宇宙に出て行かないもののミステリー仕立てで興味を湧かせてひっぱってくれるし、後半は次から次へと「宇宙の神秘」を見せてくれます。当時はかなり胸躍る映画だったのではないでしょうか。

しかしエセクター、インターロシターのディスクを目盛りもついていないのに「18度まわせ」って細かすぎ(笑)。22.5度とか30度とか45度ならまだしも(笑)。


【宇宙水爆戦(THIS ISLAND EARTH) 1954年 USA】
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by santapapa | 2006-08-03 23:58 | 洋画一般
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