香港クレージー作戦

香港クレージー作戦

当時人気絶頂のクレージー・キャッツを主役に配した中の東宝クレージー作戦シリーズ第3作。東京オリンピック前年の世相を反映した映画で、シリーズ初の海外ロケを香港で行った映画です。記録によれば、同時上映は『海底軍艦』だったそうで。



東京オリンピックを翌年に控えて好況の日本では、駅前の飲ん平横丁が香港の大企業・中南公司の汪社長(リン・ツウォン)が建てる中華飯店ビル建設のあおりで買収されることに。困った小料理屋の花岡八太郎(ハナ肇)と板前の大塚太郎(犬塚弘)、とんかつ屋の安井安吉(安田伸)、ホルモン焼屋の谷田敬一(谷啓)はどうしたらよいのか対策の集まりをします。そこに常連でいつも調子のいい男・第百商事の植田等(植木等)が加わり、ツケをチャラにしてもらう代わりに知恵を出すことに。商社勤めの経験を生かして汪社長と交渉した植田は、立ち退きをする代わりに香港にある中南公司のビルに日本料理店を出すという交換条件を出して成功。八太郎らに頼まれた植田は一緒に香港に同行して日本料理店をプロデュースすることになり、第百商事をやめるとスポンサーを探して香港に乗り込むことに。それに加えて香港に姉がいるという第百商事の経理部の浜野ミエ(浜美枝)、そして飲ん平横丁の流しのコンビ・石井(石橋エータロー)と桜橋(桜井センリ)も同行します。ところが工事が遅れながらも汪のビルに日本レストラン「菊花亭」を開店した一行ですが、5日経ってもお客はひとりも来ないといったていたらく。そこで一行の知恵袋の植田は・・・・・・。

クレージー・キャッツの初期作品だけあって、クレージー・キャッツのバンドらしさが出ている映画です。話のキモとなる張大人を演奏で笑わせるという設定にはちょっと無理がありますし(笑)、あの演奏で笑えるのかどうかは微妙なところですが(苦笑)、スパイク・ジョーンズ・スタイルの継承者らしい演奏ではあります。街でのチンドン屋風景も嬉しい場面。あれって画面の中の香港で生で見ている人達も素で珍しがって面白がってますよね。可憐な中尾ミエの「おんなのこだもん」や「聖者の行進」も聞けます。

ストーリー的にも普通だと立ち退きを要求する側は悪の極み、それに対抗して立ち退きを阻止みたいな話になりがちな設定ですが、汪社長も好人物で、知恵で乗り切っていこうとするところがいいですな。オーディション以降の持って行き方は予想とちょっと違っていて、いい意味で裏切られました。「無責任なんてもう時代遅れだもん ねえ」という浜美枝の言葉が効いています。浜美枝といえば、その前のひとことは後の『007は二度死ぬ』のエピソードを知ると笑えませんけど(大汗)。

それにしても、「ちゃっかり」とか「がめつい」って言葉は久しぶりかも。


【香港クレージー作戦 1963年 日本】
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by santapapa | 2006-07-20 23:57 | 邦画
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