アメリカン忍者

アメリカン忍者

期待に胸躍る映画タイトルです(笑)。『アメリカン忍者』。口に出して言ってみるだけでも、なんか恥じらいをおぼえます(笑)。しっかり日本でもヘラルドが劇場公開している作品ですんで、それなりにクオリティのあるアクション映画。当時は劇場窓口でこう言ったのでしょうか。

「『アメリカン忍者』、大人ニ枚」



ソノラ駐屯地に配属された無口なU.S.ARMYの新兵ジョー・アームストロング(マイケル・ダディコフ)は、武器の護送に同行中にブラックスター・ニンジャ(タダシ・ヤマシタ)をリーダーとするニンジャ軍団に襲われます。仲間の米兵が次々に殺される中、ジョーは機転と並外れた能力で基地指令官の娘パトリシア(ジュディー・アロンソン)を救い出します。パトリシアを父であるヒコック大佐(グッチ・クック)に送り届けますが、実はヒコック大佐は地元のマフィアのボス、オルテガ(ドン・スチュワート)と組んでニンジャ軍団を雇い、米軍の兵器を南アフリカのブラック・マーケットに横流ししていたのでした。ヒコック大佐は邪魔者であるジョーのことを調べますが、生まれも親も判らない上に記憶喪失だということしか出てきません。駐屯地に戻ったジョーは同僚のジャクソン(スティーヴ・ジェームズ)に絡まれて喧嘩をして、それがきっかけで厚い友情が芽生えます。そして何者かに襲われたジョーは逆に敵のトラックに忍び込み、オルテガの屋敷に導かれます。ところが潜入したところを見つかってしまい、追われたところをオルテガの庭師シンユキ(ジョン・フジオカ)と出会い・・・・・・。

タイトルに偽りなし。マイケル・ダディコフ扮する米陸軍の新兵が実はニンジャの技を持っていて、敵のニンジャ軍団と戦うストーリー。なにせフィルマーク、じゃなかった(爆笑)、ニンジャには一家言あるキャノン・フィルムの作品ですから、ニンジャにこだわりがあります。細かいツッコミどころも盛りだくさん。

「ジャクソン、傷を調べたか。何かわかった?」
「ニンジュツです。暗殺の技です」
「知ってる」
「状況と証言から忍者の仕業と思われます」

「アメリカ人は騙しやがった。あいつらの中に忍者がひとりいたはずだ(なぜかここだけ日本語)」
「アメリカ人の忍者などいない」
「ウソではない。必殺の技を身につけていた。奴はアメリカ忍者だ」

・・・・・・みたいな会話が出てくると、背中がゾクゾクしてきます(笑)。

この主人公のジョー、ヒコック大佐が書類を出してくると「生年月日不明、両親不明、親族不明。6年前太平洋の島のジャングルで発見。道路建設の爆破で飛ばされ意識不明だった。記憶を喪失し太平洋の島のジャングルからUSAに帰国。その後、殺人容疑で判事から服役か入隊を迫られる」と言った経歴なのですが、ここまで全然素性が判らない人間を入隊させる軍隊って(苦笑)。

そしてこのジョーは,実は太平洋の島のジャングルでジョン・フジオカ扮するシンユキ(ってどういう漢字なんでしょうか?)に拾われて育てられたのですが、シンユキはこの島で戦争の終結を知らずに過ごしていた日本兵という設定。かなり小野田少尉が入ってます。その日本兵がなぜニンジャの技を知っていたのかどうかは不明ですが、唯一知っていた英語の単語であるジョーという言葉を名前としてつけて(爆笑)、幼いジョーにニンジュツを授けたのでした。しかし、字幕でいうところの「葉隠れ」を6つの時に教え込んだというのですが、「葉隠れ」ってニンジュツの書でしたっけ?(苦笑) しかも音声では何度聞いても「ハラゲイ」に聴こえます(爆笑)。もちろん、「腹芸」はどちらの方も日本の文化には間違いないですけど(笑)。

一方ニンジャ軍団を擁するオルテガの屋敷では、広い庭にニンジャの訓練場が。ハダカにフンドシで時報がわりに太鼓を叩く人が謎ですが、『007は二度死ぬ』の姫路城も真っ青の訓練場がそこに拡がっていて大変壮観です。しかも、ニンジャの服装も黒、赤、黄、青と、ゆず抹茶がないぐらいで非常にカラフル。もっとも戦いの時には「判っている作品」だけに、正装はすべて黒装束です。しかし、日中ジャングルの中で走り回る黒装束のニンジャってめちゃくちゃ暑そうですな(爆笑)。しかも、場所を考えると迷彩色の方がよっぽど目立たないように思うのは気のせいでしょうか。

そのトップに君臨するのがタダシ・ヤマシタ扮するブラックスター・ニンジャ。眼の下に十字の星のマークがあるのが特徴で、もしかしたら生まれはピネロン星なのかもしれません。黒の装束の左胸に縦書きに「黒星忍者」という赤い刺繍があるのがキュートです。まるで高校野球の練習用ユニフォームのような。しかし、横浜ベイスターズに一時期出ていたマスコット、ブラックホッシーの時にも思ったのですが、「黒星」って日本人から見たら縁起が悪いと思うんですけどねえ(苦笑)。このブラックスター・ニンジャ、シンユキに「武士道を踏み外した」(不意打ちは日常茶飯事のニンジャが武士道に従うものなのだろうかという疑問はさておき)といわれるだけあって、通常のニンジャ技以外にも手の甲につけた連発銃を撃ったり、あまつさえ最後には手からレーザービームを出したりします(爆笑)。なんか違うぞ(笑)。

ラスト・バトルではジョーの親友ジャクソンも装甲車とマシンガンの掃射でニンジャ軍団に対抗します。最後にはロケット・ランチャーもぶっぱなすというサービスぶり。ジョーもニンジャ技を駆使してオルテガとそのニンジャ軍団と戦いますが、敵からは「アメリカン」と呼ばれています(笑)。しかもパトリシアを人質として武器を捨てることを迫られるって、ニンジャ装束してても正体バレバレじゃないですか(笑)。もっとも敵も斬り合いになったらすっかり人質で脅迫するのを忘れてます(笑)。

テンポもあってアクションも悪くなく、ニンジャが出ていなければ普通に楽しめるB級アクション映画でしょう。胡散臭いニンジャが出ているからこそ、さらにそれ以上に楽しめるとも言えるのですけど(笑)。

【アメリカン忍者(AMERICAN NINJA) 1985年 USA】
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by santapapa | 2006-06-25 23:42 | 洋画一般
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