国姓爺合戦

英雄  国姓爺合戦

近松門左衛門のヒット作&ロングランであった代表作『国姓爺合戦』は歴史を元にした傑作シナリオですが、その史実を元にした2001年の日中合作の映画『国姓爺合戦』(DVDのタイトルは『英雄 国姓爺合戦』)。このあたりの歴史や鄭成功の活躍譚にわくわくした人にはうれしい映画です。



17世紀前半、明朝が北からの侵攻で清の攻撃にさらされて、台湾をオランダが支配し現地に重税を課していた頃。明朝に仕える重臣・鄭芝龍(杜志国/トウ・チークオ)と日本の長崎・平戸の田川マツ(島田楊子(陽子))との間に生まれた鄭成功(趙文卓/チウ・マンチェク)は、父と同様明朝に忠誠を誓います。明皇帝は鄭に皇帝と同じ称号である「朱」の名を与えて「国姓爺」と呼ばれ親しまれるようになります。ある時、母のマツがオランダ軍から台湾を追われ漂流する難民を救ったことがきっかけで、その中にいた琵琶を弾く娘・薛良(蒋勤勤/ジアン・チンチン)を義理の妹として迎えることになります。鄭成功は清朝軍との戦いに出ますが、親友であった将軍は・・・・・・。

漢民族側から見た史実にかなり忠実なストーリーにしているみたいですが、なにせ105分で鄭成功の波乱万丈な半生を映画にしていますから、多少ライトで荒い部分は否めません。国姓爺合戦については日本史なんかでも触れて知っている人も多いからというのもあるのでしょうけど、そのあたりの背景を知っておいた方が楽しめる映画であることは間違いありません。鹿耳門の突破とかは東のハンニバルみたいなものですから、歴史好きには興奮する史実ですし。徳川幕府がつっぱねた日本乞師あたりにも触れてほしかったようにも思います。

アクションや戦闘シーンもそれなりに派手なのですが、もっとさらに見せ方がよく出来たような気もします。それでも海上の船のシーンや要塞を攻める場面などは、なかなか迫力があったりします。クライマックスの大砲のCGはもうちょっとなんとかなったような気もしますけど。個人的に「木造船が潜水艦になったり、飛んでくる大砲の玉を空中でつかんで押し戻したりしないかなあ」と妄想したのは内緒です(笑)。

この映画の主人公はもちろん鄭成功ですが、影の主役である施良のキャラクターが立っていたのがとてもよかったです。鄭成功との出会いの場面である歌のシーンは特にお気に入りです。ちょうど同じ頃に撮られた中国中央電視台のテレビドラマ『射雕英雄伝』でも一途で不幸な役・穆念慈に扮しているジアン・チンチンが薛良をやっていますが、大正解だと思います。楽器に仕込みナイフもかっこいいです。それは史実どおりかどうかは知りませんけど(笑)。ジアン・チンチンやチウ・マンチェク(いつ見ても育ちがよさそうですよね)の熱の入りまくった演技もなかなか見せてくれます。


【国姓爺合戦(英雄・鄭成功傅) 2001年 中国=日本】
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by santapapa | 2006-06-10 23:59 | 香港(中国・台湾)映画
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