街の灯 (1931)

街の灯

1927年の『ジャズ・シンガー』以来、それまでの映画=今で言うサイレント(無声)映画に生の演奏と活動弁士がついていた形態は、次第にトーキーと呼ばれる音声がシンクロした映画に移行していきます。その端境期にあって作られたのがチャールズ・チャップリンの『街の灯』。音は音楽のみで、作り方はサイレント時代と同じように、セリフをほとんど排してしかも少ないセリフは画面に字幕で表示している映画です。



棲家も無く気ままに街ですごす山高帽の放浪者(チャールズ・チャップリン)は、街角で出会った目の見えない花売り娘(バージニア・チェリル)に気を惹かれて、なけなしの金をはたいて花を買います。彼女は放浪者をお金持ちの紳士だと思い込み、それに応えるために働きますが、彼女が病気になったり職を失ったり。彼女が手術を受ければ視力を回復できることを知った放浪者は賞金目当てにボクシングに参加しますが、所詮素人の小男がかなうはずもありません。ところがトボトボと夜道を歩く放浪者の前に以前に会った酔っ払った金持ちが現れて・・・・・・。

シンプルなストーリー、シンプルな映像、シンプルなコメディによるクラシック映画。字幕で表されるセリフは少ないのですが、演技とシチュエーションですべてが伝わってきます。ボクシングのシーンなどはチャールズ・チャップリンならではの場面ですね。そして、このラスト・シーンが永く人の心にこの映画の名を刻み込んでいる所以でしょう。

監督・制作・脚本・作曲を他の映画同様チャールズ・チャップリンが受け持っていますが、音楽監監督をハリウッドに参加したばかりのアルフレッド・ニューマンが担当しています。この時代ならではの映像としっかりシンクロしたスコアによる音楽が場を盛り上げています。


【街の灯(CITY LIGHTS) 1931年 USA】
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by santapapa | 2006-06-01 00:09 | 洋画一般
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