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リトル・ショップ・オブ・ホラーズ (1960)

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ

『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』といえば1986年に映画化されたミュージカルが有名でとても面白いのですが、これはその原作にあたる映画。1960年に作られたこの映画の製作・監督はロジャー・コーマン御大。ミュージカルこそないものの、たった2日で撮り終わったとは思えないほどのなかなか傑作なブラック・コメディです。



どや街の小さな花屋ムシュニクで働く青年シーモア・クレルボーン(ジョナサン・ヘイズ)は、何をやっててもトロくてドジばかり。日本の庭師にもらった不思議な植物に同僚で憧れの女性・オードリー(ジャッキー・ジョセフ)の名前からオードリーJr.と名づけて育て始めますが、花屋に来た花を食べる変な男の助言が元でオードリーJr.を花屋に飾ることに。しかしオードリーJr.はしおれて元気がありません。ところが偶然、シーモアが指を傷つけたことからオードリーJr.が血を飲んで元気になるばかりか、翌日には4倍にも育っていることに気づきます。そればかりか、なんとそのオードリーJr.は「腹が減った」と英語で喋りだします・・・・・・。

オープニングはケレン味たっぷりの音楽に洒落たイラストによるタイトルです。全編、ジャズっぽいケレン味タップリの音楽がホラーであるように盛り上げますが、中身は終始ブラックなコメディです。とにかく出てくる登場人物個性的で濃すぎます(笑)。毎日親戚が亡くなって花を買いに来るミセス・シーバーや、歯を抜いて患者が痛がることを喜ぶサディストの歯医者Dr.ファーブ、花を食べ歩くファッチ、病気マニアのシーモアの母。いったいどこからそういう発想がでてくるんでしょうかねえ(笑)。後半の絡んでくる娼婦レオノーラとシーモアのかみ合わない会話とか絶妙です(笑)。催眠術のかかり方ってあまりにもインスタントすぎますし、バナナですべるなんて多分この頃でも既に古典的になっているであろうギャグもやってるし(苦笑)。ちなみにデビューして間もないジャック・ニコルソンも出ています。

またとてもチープな道具立てがなんとも言えません(苦笑)。最初はミニ盆栽程度のオードリーJr.、むちゃくちゃかわいいです(爆笑)。今で言えば、東京コミックショウの「グリーンスネーク・カモン!」って感じか、マペットパペットのカエルくんを想像していただければいいのでしょうか?幼態バージョンは机の下からマペットとして手で操作しているって感じです(笑)。しかも、喋る時にはクッキーモンスターを素人にしたという感じの声。怖いというか笑えるというか微妙なところ(笑)。しかし日本の庭師にもらった種なのに、なぜ英語で喋るのでしょうか?(笑)環境のなせる業でしょうかねえ。そもそもこの頃に日本というのが、いかにもテキトー言ってるようですけど(笑)。

リメイク版とはまた違った形で楽しめる映画です。


【リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(THE LITTLE SHOP OF HORRORS) 1960年 USA】
by santapapa | 2006-05-19 23:59 | 洋画一般
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