不思議惑星キン・ザ・ザ

不思議惑星キン・ザ・ザ

「ク~」

見終わった後、思わず「あの独特の姿勢」であいさつをしたくなる、そんな脱力系ユルユルのほほん不思議シュールSFロード・ムービーです。



冬のモスクワで建築技師のマシコフは妻に買い物を頼まれて外に出かけます。そこでバイオリンを抱えた青年ゲデバンに「自分のことを異星人だという男がいる」と声をかけられ、見るとなるほど浮浪者のような格好をした怪しげな裸足の男がいるのです。その怪しげな男は、自分は他の惑星から来たのだが戻りたいと二人に訴えかけます。話を信じないマシコフが、男が持っていた「空間移動装置」のボタンを押したとたん・・・・・・・。マシコフとゲテバンは砂漠のど真ん中に。そして、そこは地球ではなくキン・ザ・ザ星雲にある惑星ブリュクだったのです。途方にくれる二人のそばに、薄汚れた銅鐸のような宇宙船が空から近づいてきて・・・・・・。

唐突にブリュクに飛ばされた(冬のモスクワからいきなり砂漠のシーンは新鮮)後は、全体にすっっご~~~く、テンポのだるいおっとりとした映画です。2部構成の135分があ~~~っと言いつづけても終わりません。でも人にもよるでしょうが、のほほんとした気分で見ればユルい展開がぬるいお湯にとっぷりとつかっているような快感に陥ります。また音楽がまたのったりとしてて、背後から絡めながらキン・ザ・ザの世界にゆっくりと引きずりこんでくれます。

薄汚れた銅鐸のような宇宙船をはじめとして、みょうちきりんで不可思議なオブジェが世界を構築しています。現代美術っぽい世界観は、こういう感じが好きな人にはかなりハマるのではないでしょうか。でもウソくさくないんですよ。動く音もごりごりしてて一生懸命動いてるな感でいっぱいで。座りの悪いリアリズムがすぐ手の届くところにあるような感じです。

そんなみょうちきりんなどこにもない世界でありながら階級や差別をちくりちくりと皮肉ってるあたり、なかなか一筋縄じゃないです。そしてその中で、係りあった仲間と一生懸命行動するマシコフと自然に視点が合ってきます。

人によってすごく好き嫌いが分かれる映画だと思いますが、ハマった方の私は何度も見てしまいます。長い長い旅路の果てにちょっとほろりとさせてくれるラストが好きです。

「ク~」

【不思議惑星キン・ザ・ザ(KIN-DZA-DZA!) 1986年 旧・ソビエト連邦 】
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by santapapa | 2004-10-07 22:26 | 洋画一般
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