ターゲット・ブルー

ターゲット・ブルー

香港版『ボディガード』と言われる映画ですが、元奎(コリー・ユン)監督の拳銃アクションで、主演が李連杰(リー・リンチェイ)、ヒロインが鍾麗[糸是](クリスティ・チョン)。元の映画の100倍こちらの方が面白く、かっこいいと思うのは私の欲目でしょうか(笑)。アクションは当然言うまでもなく、なにせ『スウォーズマン 女神伝説の章』に出た時に、女好きキャラクターの令狐冲を理解できなかったとも伝えられるリー・リンチェイ先生ですので、この映画ではストイック一直線で徹頭徹尾プロフェッショナルのSPに徹しています。警護すべき対象に手を出してしまうどこぞのSPとは違います(笑)。



1994年5月27日午後3時、ヨットクラブで38歳の会計士が殺されます。1億HKドルを超える不正取引がらみの殺人と見られるその事件の容疑者は、大物でイーファイ・グループのチュウ会長。その事件の目撃者は、教師をしているミシェル・ヤン(鍾麗[糸是]/クリスティ・チョン)とヨットマンと警備員。ところがヨットマンはエレバーターの落下事故で死亡、警備員は謎の爆死を遂げます。そして唯一の生き証人になったミシェルも狙われていることに気づきます。そこでミシェルの恋人でタイファン・グループの会長をしている若きジェームス・ソン会長は、自分のグループで多額の寄付をしている中国政府に頼み込み、SPのナンバー・ワンであるフイ・チンヨウ(李連杰/リー・リンチェイ)を裁判までの一週間香港に派遣してもらいます。ところがミシェルはボディガードの必要性を感じてないばかりか、彼女を守るためとはいえ家の中のチェックや食事の毒見、果ては仕事や買い物にも行けずに家の中にいる状態になるなど、いちいち行動を監視して制限を加えるチンヨウに苛立ち怒りを覚えて当り散らします。ついにミシェルはジェームスにチンヨウの警護を外するように言い、チンヨウも任務のためにベストは尽くすがクビにすると言えば喜んでやめると言うまでの状況になりますが、ジェームスは彼女の身の危険が判るだけに2人をなだめて警護を続けてもらいます。その後もミシェルはなんとか抜け出そうとしますが、チンヨウの厳重なチェックの前にはそれもままなりません。ところが、容疑者チュウ会長が入院で公判が一ヶ月延期。ヒステリーをおこしたミシェルは買い物に行くと叫び、困り果てたチンヨウは「好きにしろ」と言い放ちます。久々の外出に喜びショッピングモールに出かけたミシェルですが、それを狙う影が・・・・・・。

主役のリー・リンチェイがボディガードの任務に徹する姿が、ひたすらかっこいい映画です。いやあ、男の中の男ですな。古いかもしれませんが、ああありたいですわ。私だったら根が根なもんで、すぐに「ミ~ッシェルちゃ~ん」とか言って抱きつこうとしてしまいそうですけど(苦笑)。

珍しくほとんどが拳銃によるアクションなのですが、ラスト近くではガス栓を開けてガスを部屋に充満させて銃を使えなくして、カンフー・アクションで戦うシーンもしっかり用意されてます。と言っても拳銃のアクションの方も、ショッピングモールでの人ごみの中や風船、暗闇でテレビのリモコンを利用したり懐中電灯を投げるシーンなど、コリー・ユン監督らしい工夫がさすがです。そういえば監督自身もちょこっと出演していました。

悪戯をした少年に、「男は簡単に謝るな」と言って少林寺にいたトンという少年の話をするのですが、心に染みますねえ。その後のクリスティ・チョンのセリフも効いてきます。また鄭則士(ケント・チェン)扮する香港警察のリャン巡査部長がとてもいい味を出していました。そして圧巻の結末からラストの国境の橋のシーンではホロリとしてしまいましたがな。

香港映画くささがだめな人や、リー・リンチェイはカンフーしか認めない方には向きませんが、私は絶対に『ボディガード』よりもこちらがお薦めです。


【ターゲット・ブルー(中南海保縹/THE BODYGUARD FROM BEIJIN) 1994年 香港】
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by santapapa | 2006-05-06 23:48 | 香港(中国・台湾)映画
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