燃えよドラゴン

燃えよドラゴン

「考えずに感じるんだ。月を指差すのと似たようなものだ」



かつて少林寺で修行していたもの悪の道に手を染め、要塞のように武装した島の主として君臨するハン(シー・キエン)。ハンはヘロインで人を不幸を陥れる一方、3年に一度武術トーナメント大会を開いていました。少林寺で修行を積むリー(ブルース・リー)は、秘密情報局からこの大会に出てハンの島に潜入してヘロイン密売の証拠を握るように依頼されます。最初は渋ったリーですが、妹(アンジェラ・マオ・イン)の死の真相を聞かされるに至って、ハンの島に出向くことを決意。ハンの島へ渡る船の中で、武術大会に出場するウィリアムス(ジム・ケリー)やローパー(ジョン・サクソン)と出会います。島に着いたリーは武術大会に出場して勝ちを収めながら、夜は密かに島の中を探索します・・・・・・。

生まれて初めて見た香港の映画(ワーナーも入ってますけど)。カンフー映画の代名詞。今は亡き李小龍(ブルース・リー)の最高のアクション映画と言われる1本。

とにかくそれまでに映画では見たことのないスピーディなアクションに圧倒されました。当時はこの映画がきっかけでブルース・リーのブームがおこり、数年前に流行ったアメリカン・クラッカーと似て非なるヌンチャクが大人気。車田正美が「スケ番あらし」を書いていたような時期です。当時はマンガ雑誌の広告の通信販売で、シーモンキーやエヂソンバンドやブーブークッションに混じってヌンチャク(とてもパチモンくさいですけど(笑))が売られてたりしました。そういえば倉田保昭御大も著書で、ブルース・リーが映画でヌンチャクを使うきっかけになったのは自分だと述べておられるのは周知のとおりです。

当時はブルース・リーしか知りませんでしたが、今にしてみると将来の映画界を支える俳優が多く参加していた映画でもあったようです。JTNEWSの『燃えよドラゴン』のレビューにあるノン・クレジットのキャストから抜粋するだけでも以下の面々が。

ロイ・チャオ(男優) 少林寺高僧(ノンクレジット)
サモ・ハン・キンポー(男優) 太った対戦相手(ノンクレジット)
マン・ホイ(男優) ボートの手網をリーから渡される少年(ノンクレジット)
ユン・ワー(男優) リンゴを受け取る男(ノンクレジット)
ラム・チェンイン(男優) ローバーの試合を見ている男(ノンクレジット)
ユン・ピョウ(男優) 正拳突きの練習をする男(ノンクレジット)
ジャッキー・チェン(男優) 首をへし折られる下っ端/リーに棒で顔面を叩かれる下っ端(ノンクレジット)

音楽は『スパイ大作戦』のラロ・シフリン。ベースがオスティネートのペダル音で支えるビートに、半音下がりでひっかけたシンセサイザーのメロディが絶妙で、緊迫感を盛り上げます。間違いなくラロ・シフリンの代表作のひとつでしょう。今でも映画を見た人には、聞いているだけで盛り上がってくる曲です。

また当時、ブルース・リーの出演映画の主題曲のサウンド・トラック盤がEPで出ていましたが、その「売り文句」が「怪鳥音入り」。EPのジャケットに誇らしげに記されていました。あの「アチョー!」等と表現されるブルース・リーの気合のかけ声は、当時「怪鳥音」と呼ばれ、絶大なる人気を誇っていたのです。

とにかくこの映画がなければ、『ケンタッキー・フライド・ムービー』の、『ドラゴン イカレの鉄拳』(結構笑えるパロディ)も、クリスマス・バンドSOCKSの持ちネタであるプレース・リー(プレスリー風の男がヌンチャク持って暴れます(笑))も、翌年の板東英二の「燃えよドラゴンズ!」(これは私的にはなくてもいいけど(笑))もありませんでした。偉大な映画です。

ちなみに猫パンチさまの「社会の窓からこんにちわ」一味違ったレビューもお楽しみになってください。


【燃えよドラゴン(龍争虎闘/ENTER THE DRAGON) 1973年 香港=USA】
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by santapapa | 2006-03-09 22:27 | 香港(中国・台湾)映画
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