ディア・ハンター

THE DEER HUNTER

1975年に終結したベトナム戦争から3年、その戦争を背景にした1978年の映画。



ベトナム戦争も真っ最中の1968年のこと。ペンシルベニア州のクレアトンでは、マイケル(ロバート・デ・ニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、スティーブン(ジョン・サベページ)、スタン(ジョン・カザール)、アクセル(チャック・アスペグラン)の5人は町の製鋼所に勤める仲の良い親友たちで、休日には山で鹿狩りを楽しんでいました。そんな彼らも徴兵によってベトナム行きが決まったマイケル、ニック、スティーブンの壮行会、そしてスティーブンとアンジェラ(ルタニア・アルダ)の結婚式とが、町の教会で合同で行なわれました。1970年、ベトナムの戦況は泥沼化していて、その中でマイケルはニックとスティーブンと偶然再会します。ところが3人は捕虜になり、縛られた小屋でロシアン・ルーレットをやらされることになります。発狂寸前になるスティーブン。マイケルは一瞬のスキを狙って逃走しますが、3人は離ればなれになってしまいます・・・・・・。

人と人が殺しあうという行為は多くの深い傷跡を残しますが、USAが初めて敗北を経験したと言われるベトナム戦争から3年経ってから出てきた、USAから見たUSAにおける戦争の傷を描いた映画です。前半の鹿狩りやパーティの長くて平穏で楽しい風景と、後半の場面とのコントラストが強いだけに鮮烈な印象がありました。役者の迫真の演技も加わっただけになおさらです。ロシアン・ルーレットというものについても、この映画を見て初めて知ったように思います。特に見終わってからずっと印象に残ったのはウェディング・ドレスに赤ワインが染みを作るシーン。色彩からしてもその後の運命からしても目蓋に残る場面です。時代的なものもあり、視点としては一元的かもしれませんが、これもまた戦争の残した傷跡を垣間見せる映画にひとつではないでしょうか。

音楽はクラシック・ギタリストとして有名なジョン・ウィリアムス。『スター・ウォーズ』などのスコアを書いた有名映画音楽作曲家のジョン・ウィリアムスとは同名異人です。「カヴァティーナ」と名づけられているテーマ曲は心に沁みる名曲で、ジョン・ウィリアムスのみならず多くのギタリストが採り上げるスタンダードにもなっています。最近だと村冶佳織もアルバムに入れていましたね。


【ディア・ハンター(THE DEER HUNTER) 1978年 USA】
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by santapapa | 2006-03-07 23:59 | 洋画一般
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