忘れえぬ想い

忘れえぬ想い

生きるということは・・・・・・。



ある雨の夜にシウワイ(張柏芝/セシリア・チャン)は、婚約者でありミニバスの運転手をしている婚約者のマン(古天樂/ルイス・クー)を交通事故で失ってしまいます。途方に暮れるシウワイでしたが、親や姉の反対を押し切り、マンが男手ひとつで育てていた前の妻の間にできた一粒種の男の子・ロロ(原島大地)を引き取ることを決心します。気丈なシウワイは事故を起こしたマンのミニバスを修理して、組合に入るお金もなく流しのミニバスの運転手として働くことにします。しかし、初心者のシウワイの前に次々と激しい現実が立ちはだかり、寝る間もなく働いても生活は苦しくなるばかりです。そんな時、マンの事故を目撃していたベテランのミニバス運転手で同僚のファイ(劉青雲/ラウ・チンワン)はシウワイの苦難を見かねて助けの手をさしのべます・・・・・・。

この映画は私にとってはだめな映画なのです。「だめな」というのは自分の個人的ないろんな想いがこみ上げて、全編恥ずかしいぐらいに泣いてしまいました。日本では公開されないだろうと思って、DVDで読めない英語字幕を読みながら判らないなりに見たのですがそれでもかなり泣けてしまい、今回日本語字幕で見に行った時には、何度か映像では見ているのに涙が出てしまいました。ラブ・ストーリー中心の映画は好みではないのであまり見ることがないのですが、この映画も例外のひとつですね。

気丈なシウワイを演じるセシリア・チャンは、私にとっては『星願』『パイラン』等、世界一泣ける女優になってしまってます。決して過剰ではなく、むしろ抑えた中に機微が見られる演技がいいですね。声も私は昔から好きなんですが、あれ、だめなんですかねえ。また、ラウ・チンワンはムサいけど男から見ていい男だなあと思わせる渋い演技でした。そして、子役の原島大地がすばらしいですね。表情豊かに天真爛漫な子を演じています。

音楽は金培達(ピーター・カム)で、ここでは直球勝負でこれまたいいスコアを書いています。繊細な曲も多く、またミニバスの走るシーンではさわやかな曲も多く使われています。残念なのはエンディング・クレジットでセシリア・チャンの主題曲が尻切れになってしまうことでしょうか。せっかくの余韻が・・・・・・。

死ぬということは二度と生き返ることがなく、永遠の別れです。生きるということはそれまでの記憶と一緒にいながら、現在を未来に向かって生きていくことに他ならないのでしょう。切なくも希望にあふれる映画でした。私も今は永遠に歳をとらなくなった元妻を思いながら、いつか命の鼓動が止まるまで少しずつ一歩を踏み出して生きたい、そう思わせてくれる映画でした。


忘れえぬ想い 公式サイト


【忘れえぬ想い(忘不了/Lost in Time) 2003年 香港】
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by santapapa | 2006-02-13 23:59 | 香港(中国・台湾)映画
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