スーパーの女

スーパーの女

1953年、東京・青山に日本のスーパー・マーケット第1号店と言われる紀ノ国屋が開店して以来、高度成長期にある日本で大型安売店舗としてのスーパー・マーケットは1960年代を経て広く全国に展開されました。いまや「スーパー」といえば、「字幕スーパーインポーズ」と共に「スーパー・マーケット」の略称としても国語辞典に載る言葉になっています。



スーパ・マーケット正直屋の専務の小林五郎(津川雅彦)は、ライバルである安売り大魔王が激安キャンペーンを開始したと知って早速調査に出向いたところ、偶然幼なじみの井上花子(宮本信子)と再会します。スーパー・マーケットの内情に詳しい花子が次々に安売大魔王の激安の仕組みを見破ったことから、五郎は正直屋を立て直すために彼女にレジ主任として働いてもらうことにしました。花子は正直屋の改善に乗り出しますが、問題は山積み。そこを花子は持ち前の前向きな元気と発想で解決していき、副店長にまで抜擢されます。ところが、正直屋を買収しようと目論んでいる安売大魔王の社長(伊東四朗)は、正直屋の店長(矢野宣)をはじめとして職人たちをゴッソリ引き抜こうと企みます・・・・・・。

1997年に亡くなった伊丹十三監督の最晩年の映画です。この次の『マルタイの女』が遺作になりました。『マルサの女』のヒットを皮切りに、妻の宮本信子を主役に『~の女』というタイトルの映画を作ってきた中の一作です。と言っても他の作品とはスーパー・マーケットを舞台としているところが異質かも。

正直、映画でやるよりはテレビ・サイズの話だったんじゃないかなあと思うような映画でしたが、それでもなかなか飽きさせなくて面白かった映画でした。スーパー・マーケットの内幕云々はご愛嬌として、テンポよく登場人物同士の掛け合いも面白く楽しめました。職人さんが旧弊のステロタイプとして描かれているのは、個人的にちょっと残念でしたけど。

伊丹十三は自らの監督作品には出演をしていませんが、味のある方だっただけにちょい役でも出たら面白かったとうになあとも思ったりします。

音楽はマルサの女2以来、度々伊丹十三監督と組んでいるジャズ/フュージョン・サックス奏者の本多俊之。それまでに何度か映画音楽は担当していますが、この頃からコンスタントに映画音楽づいています。

伊丹十三といえば昔から洒脱な人だったそうですが、思い出すのは1971年に出たナレーション入り企画アルバム『みんなでカンツォーネを聴きながらスパゲッティを食べよう』ですな。当時はまだ今のような本格志向のスパゲッティが広まってない時代にスパゲッティに対する薀蓄を語ったレコードで、合間に大野雄二の音楽が流れるという怪作です(笑)。


【スーパーの女 1996年 日本】
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by santapapa | 2006-01-28 22:51 | 邦画
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