カプリコン・1

カプリコン・1

1969年7月21日、九州の片田舎では日差しが強くセミが鳴いていました。ガキんちょは夏休みに入ったばっかりで、歯医者に行った時に映ったテレビでは、アポロ11号のアームストロング船長が月面に歴史的な第1歩を記したことを報じていました。

その翌年、吹田で開かれた日本万国博覧会のアメリカ館は長蛇の列。月の石を一目見ようと多くの人が押しかけました。ガキんちょは大人の人垣の隙間から、数十秒だけその小さい石を見ることができました。

そして20世紀も終わろうかという時に、ポルノグラフィティの「アポロ」を聴いて、「もうこういう時代になったのだなあ」と時の流れを感じたものです。



衆人が見守る中、人類史上初の有人火星宇宙船カプリコン・1の打ち上げが刻一刻と迫ってきます。カプリコン・1に乗り込む栄誉あるクルーは、ブルーベーカー(ジェームズ・ブローリン)、ウィリス(サム・ウォーターストン)、そしてウォーカー(O・J・シンプソン)の3人でした。発射前になって乗組員3人は極秘裏に船外に出されると、ヒューストンからどこかへと連れ出され、そして何事もなかったように乗組員のいないカプリコン・1は飛び立ってしまいます。カプリコン・1の乗組員であった3人は砂漠の真ん中にある建物に案内され、、なぜかそこにいたNASAのケラウェイ所長(ハル・ホルブルック)に驚くべき事実を告げられます・・・・・・。

今でこそ、ムーンホークス説(Moon Hoax:人類が月に行ったのはでっちあげだという説)は一般にも知られるようになってきましたが、この映画公開当時としては斬新なアイディアによるシナリオで、「おおっ!」と思ったものです。なにせ、「と学会」の『人類の月面着陸はあったんだ論』の年表によればムーンホークス本の元祖が出されたのが1976年、イギリスの名高いエイプリルフール番組『第三の選択』が放映されたのが1977年のことです。

前半の何が起こっているのだろうかというサスペンス、後半の息詰まるアクションとなかなか見ごたえのある娯楽作でした。新聞記者に扮するエリオット・グールドが熱演しています。また、複葉機のパイロットにテリー・サバラスも出ていましたね。

音楽は巨匠ジェリー・ゴールドスミス。こういう映画にはぴったりで、いいスコアを聴かせてくれます。

その、昨年出版された「と学会」の『人類の月面着陸はあったんだ論』を読みましたが、月を中心とする宇宙開発の大雑把な概略についてのガイドとしてもいいし、また科学とは何ぞやという観点を忘れていない良書です。半分が座談会形式で、高いテンションでどんどん横道にそれるのも楽しいし(笑)。おかげさまでついでに『狂信―ブラジル日本移民の騒乱』(高木俊朗・著)も読むことになってしまいましたが、これがまた面白い本でしたがな。

人類の月面着陸はあったんだ論―と学会レポート


【カプリコン・1(Capricorn One) 1977年 UK=USA】
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by santapapa | 2006-01-26 23:59 | 洋画一般
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