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天使行動

李賽鳳(ムーン・リー)の出演で全3作のシリーズが作られた『天使行動』の記念すべき第1作目。我らが西城秀樹が主役としてがんばっている香港映画です。



国際警察インターポールは、奇襲によって「黄金の三角地帯」と呼ばれるタイとカンボジアの国境地域にある麻薬栽培地を壊滅することに成功します。これによって経済的な大打撃を被った麻薬組織はインターポールに対して報復活動を開始して、捜査員を一ヶ月で13人も始末。インターポールはUSAから麻薬捜査班のフォン警部補(方中信/アレックス・フォン)を香港に派遣して解決を図ろうとします。そしてフォン警部補はプロの秘密諜報部隊「エンジェルス」に解決を依頼するのでした。「エンジェルス」のボスのジョン(姜大衛/デイヴィッド・チャン)はエージェントの西城(西城秀樹)、ムーン(李賽鳳/ムーン・リー)、エレイン(呂少玲/エレイン・ルイ)を呼び寄せて、麻薬組織の正体を探ろうとします。そしてその背後に商社の大日企業という会社が絡んでいることを探り当てますが、裏ではマダム・ヤン(大島由佳里)が麻薬組織を牛耳っていきます・・・・・・。

この頃数多く作られた香港B級アクションの中でも印象深い天使行動シリーズ。『チャンピオン鷹』では役柄上地味でしたが、『蜀山奇傅・天空の剣』では幻城の女剣士としてストーリーの後半ではちょっと活躍してくれたムーン・リーですが、この映画では主役陣に混じって活躍しています。ベビー・フェイスでまだこの頃は後に比べてそれほど動きもすごくないので、見ながら拳を握って思わずがんばれと言ってしまいたくなるような感じです。それでもラスト、大島由佳里とのバトルはなかなか見せてくれます。ボロボロになりながら死闘を繰り広げるムーン・リーには思わず感情移入してしまいました。もちろん、大島由佳里のアクションは映画全編を通じて言うことなし。女ボスに成り上がった風格もありますし、格闘はもう「強えぇ~~~!」と舌を巻いてしまう動きで魅了しますね。ポロリは卑怯ですけど(苦笑)。ちなみに「マダム・ヤン」というと一時期日本で出てた袋入り高級即席ラーメンを思い出すのは私だけではないでしょう(笑)。

日本の少林寺から送り込まれたエンジェル1こと西城秀樹も、かなりがんばってます。前半は諜報活動、中盤は銃撃戦でしたが、後半は黄正利(ウォン・チェンリー)と格闘もやっています。車とヘリコプターを使ったシーンもあります。銃撃戦は双方マシンガンの撃合いで手榴弾も使ってますから、ともかく派手派手ですね(苦笑)。オヤクソクの撃たれり爆発すると窓から飛び出すシーンも満載です。格闘はそれなりにサマになっていましたね。西城秀樹、なかなかやるじゃんと思いました。ところで、閉じ込められた時に座禅を組んですごすシーンはニッポンの神秘なのでしょうか?(笑) ただ、敵に正体がばれるのを防ぐために車の中でのムーン・リーとの長いキス・シーンは許せませんなあ(笑)。

エレイン・ルイは役柄ちょっと損な役回りでしたでしょうか。それでも最後にバナナの皮ですべって転ぶという一番おいしいところを取っていきますけど(笑)。


【天使行動(天使行動/Angel) 1987年 香港】
by santapapa | 2006-01-15 20:24 | 香港(中国・台湾)映画
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