女ガンマン・皆殺しのメロディ

女ガンマン / 皆殺しのメロディ

日本では劇場未公開ながらテレビでは放映されたこの映画、近年『キル・ビル』のプロットの元ネタとして脚光を浴びて、一昨年めでたく初日本語ソフト化されました。ラクエル・ウェルチの魅力爆発のC級映画と思いきや、なかなかどうして、それなりに面白いB級映画の佳作だと思います。



南北戦争が終わった頃の西部開拓時代。極悪非道で知られるエメット・クレメンズ(アーネスト・ボーグナイン)、フランク・クレメンズ(ジャック・イーラム)、ルーファス・クレメンズ(ストローザー・マーチン)のクレメンズ三兄弟は銀行を襲い、追ってから逃れるための馬を盗むために次に牧場を襲います。三兄弟は何ごとかと外に現れた牧場主のコールダーを一撃で射殺すると、家に上がりこみその妻のハニー(ラクエル・ウェルチ)に暴行を加えて家に火を放ちます。毛布1枚で焼け出されたハニーは復讐を胸に荒野を彷徨う中、賞金稼ぎのトマス・ルーサー・プライス(ロバート・カルプ)と出会うことになります。銃の撃ち方を習いたいと懇願するハニーに拒否するプライス。やがてハニーの決心にほだされたプライスは、彼女と共にメキシコに住む旧知のガンスミスであるベイリー(クリストファー・リー)の元へ連れて行きます。自分に合う銃を作ってもらいながら鍛錬を積むハニー。やがて出来上がった銃を持ち、プライスの指導の下、銃のイロハを学びます・・・・・・。

西部劇も衰退し始めた頃の映画で、監督はバート・ケネディながらなんとイギリス映画。マカロニ・ウェスタンの聖地、スペインでロケを行っていて景色もとてもきれいですが(特に海岸での朝焼けの場面はため息が出そうなぐらい美しいです)、ストーリーはオヤクソクに乗って進む話ですし残虐描写もあまりありません。マカロニ・ウエスタンというよりは昔ながらの西部劇の味付けをした映画でしょう。賞金稼ぎとガンスミスが妙にジェントルメンなのが、イギリス映画ならではでしょうか?(笑)実はそれがいい味を出していますけど。

で、オヤクソクのストーリーでありながら何がよかったかというと、ハニーに合う銃を作っていくところ、そしてハニーに銃を教えていくところですね。こういう描写がありがちな話にふくらみを与えているようで気に入りました。

ご存知の通り当blogでは『三銃士』『四銃士』『恐竜100万年 』『ミクロの決死圏』とラクエル・ウェルチを採り上げる機会が多く、というかありていに言うと好きなんですけど(笑)、この映画でもポンチョのみの衣装やピチピチのGパンなどセクシーな魅力満載です。映画の「主題」も80%はそこなんでしょうけど。Hなシーンは普通の映画ですのでご期待されない方がいいですけど、ラクエル・ウェルチのフェロモンは画面一杯に溢れています。

賞金稼ぎだけど紳士のロバート・カルプと、ガンスミスに扮したクリストファー・リー(しかも子だくさん(笑))というレアな配役もなかなか味が合ってよかったのですが、クレメンズ三兄弟の配役もビンゴで、渋くて極悪なおっさんとしてなかなか似合っています。ちょっと間抜けすぎなのが難ですけど。

音楽はケン・ソーンで、これぞなつかしの西部劇といった感じのスコアを書いています。エンディング・タイトルに流れる短い曲もちょっと哀愁があっていいですね。

ところで例の謎の男、最後まで何の説明もありませんでしたが、誰?(笑)


【女ガンマン・皆殺しのメロディ(HANNIE CAULDER) 1971年 UK】
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by santapapa | 2006-01-10 21:48 | 洋画一般
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