さよならジュピター

さよならジュピター

東宝が創立50周年記念作品『幻の湖』という「すごい作品」を世に出した2年後に、その東宝が放ったSFの「超大作」がなにを隠そう『さよならジュピター』です。



西暦2125年。地球の人口は180億人にふくれあがり人類は宇宙に進出していました。その中で木星のミネルヴァ基地では、本田英ニ(三浦友和)らが地球連邦大統領(森繁久彌)の命を受けて、木星を第二の太陽にすることにより、木星以遠の太陽系惑星に新しいエネルギー源を提供しようとする計画が進められていました。その頃火星では水の確保のために極冠を溶かしていきましたが、その下からペルーのナスカと同じようなの地上絵が発見されます。宇宙言語学者のミリセント・ウィレム博士(レイチェル・ヒューゲット)はその地上絵がは宇宙人のメッセージで木星が解く鍵だと主張して、木星太陽化計画の中止を提案します。一方、自然保護を旗印とするジュピター教団の教祖ピーター(ポール太河)も木星太陽化計画に反対して、ミネルヴァ基地に破壊工作員を送り込んで来ます・・・・・・。

小松左京の原作小説「さよならジュピター」は、氏らしい壮大なSFでそれなりに読み応えがありました。そして原作者本人が総監督と脚本を担当したこの映画『さよならジュピター』ですが、なんだか大変な映画に(苦笑)。特殊撮影はしょぼいところもあったものの予告編などで使われている部分は割と健闘している感じでしたが、なんだか行き当たりばったりにいろんなものを詰め込んだような筋立てで困惑してしまいました(苦笑)。しかもなんだかあまり22世紀という未来を感じさせないどころか、1960年代なのではなかろうかと思わせる描写や風俗が脳をトリップさせてくれます。

また、随所に脱力感を感じるようなトラップが仕掛けています(笑)。失笑したくなるような無重力SEX(しかもその成行きが唐突(笑))とか、ヒッピーを思わせるジュピター教団、しかも教祖は時代遅れのフォークシンガーで自作(作詞は総監督を務める御大)の歌を披露してくれます(笑)。その他、世界大統領というよりは明治の公爵みたいな人とか、無重力で浮かぶマクドとか、見る場面見る場面、ツッコミどころが満載です。それが楽しくないかと言われればもしかすると楽しいかもしれませんが、最初に求めていたものとはどうも違うような(苦笑)。

ちなみに天才少年カルロス・アンヘレスを演じているマーク・パンソナ君、後にマーク・パンサーという名前でgloveというバンドをやっていたとは知りませんでした。

これ以降、日本で宇宙をテーマにしたSFらしいSFが作られていないような気がするのは、気のせいでしょうか?(苦笑)

ところで英題『BYE BYE JUPITER』って(笑)。


【さよならジュピター 1984年 日本】
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by santapapa | 2005-11-14 21:20 | 邦画
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