天上の剣 The Legend of ZU

天上の剣 The Legend of ZU-

昨日紹介した『蜀山奇傅・天空の剣』の18年ぶりのセルフ・リメイクとも言われる映画です。もちろん、監督は徐克(ツイ・ハーク)。我らが鄭伊健(イーキン・チェン)に張柏芝(セシリア・チャン)、古天樂(ルイス・クー)などといった俳優が参加しています。



中国の高き山の向こう、仙人の住む天上界では邪悪な魔王が生まれる霊気を察知します。崑崙(コンロン)で200年もの間、修行している弧月(クーユ)(張柏芝/セシリア・チャン)と天宗(ティンチョン)(張柏芝/イーキン・チェン)の師弟。師のクーユは弟子のティンチョンが未だに師を頼り私情にとらわれることを憂いて、独り立ちをさせることを決意、自分の武器である環月輪を与えて使いこなせるまで崑崙に戻ってこないように命じます。ところが300年前に華山(ワーサン)を滅ぼした魔王が武器を持たないクーユの隙を襲い、その肉体を粉々に破壊してしまいます。それから200年の時が経ちます。今度は最後の砦・峨嵋(ウオメイ)が何倍もの力を増した魔王のターゲットになってることを知ったウオメイの掌門の白眉(パクメイ)老師(洪金寶/サモ・ハン・キンポー)は、弟子で鉄の翼を持つ辰子(ツァンチー)(古天樂/ルイス・クー)に、蜀山にいる人間の軍勢ではかなわないので逃げるように伝えることを命じます。その道すがら、ツァンチーは親友であるティンチョンと偶然出くわして同行します。そこに魔王が現れて人間の軍勢を襲ってほぼ壊滅させる状況に。ティンチョンとツァンチーは魔王と戦い、パクメイ率いる天雷双剣の英奇(インケイ)(張柏芝/セシリア・チャン)と無忌(モウゲイ)(譚家明/パトリック・タム)、それに七剣士を始めとするウオメイのメンバーが加勢に駆けつけます。さすがの魔王も蜀山の地下深くに退避して、復活の機会をうかがうことになります・・・・・・。

実は昔、セシリア・チャン目当てで日本では公開しないだろうと香港版DVDを買ったのですが、英語字幕を見てもストーリーがちんぷんかんぷん。『蜀山奇傅・天空の剣』といくつか設定は共通する部分はあっても、話運びは全然違いますしね。昨年12月の上映がコケた代わりに日本版DVDが発売の運びになったみたいで、ありがたいことです。で日本語字幕と日本語吹替えでそれぞれ見たのですが、最初の方はやはり急展開の話に放り込まれてとまどいました(笑)。このあたりは原作がどの程度浸透しているのか知りませんが、製作国で見る人の基本にある共通認識は省略している部分も大きいのではないでしょうかね。原作は読んでいないのでなんとも言えませんが、おそらく『蜀山奇傅・天空の剣』もこの映画も、原作書の大筋を換骨奪胎して作ったんじゃないかと邪推しています(笑)。もちろん、100分ちょっとという短い時間に詰め込みすぎの感もありますど。

ストーリーとしては生まれくる魔王との超能力合戦で、石森章太郎の『幻魔大戦』テイストを感じる映画です。『蜀山奇傅・天空の剣』が中国版・剣と魔法のファンタジーな映画だとすれば、こちらは特撮ヒーローものにかなり近いかも。あえて言えば『中国超人インフラマン』や『風雲 ストームライダーズ』、『X-メン』方にテイストが近いかもしれません。とにかくCGをバリバリに使ってダイナミックな場面を作り、邪悪な魔王を倒すために光線ビームを駆使したりして戦います。CGは相当にお金をかけているなあといった印象で、最初はいくらか違和感があったもののかなり迫力はありました。中国独特の山並みや、大好きなルネ・マグリットの「ピレネーの城」を思わせる空中楼閣はとても好きなイメージで心躍りましたが、『ガメラ2 レギオン襲来』みたいなツブツブは見た目にちょっと苦手(苦笑)。

サリーちゃんのパパみたいなヘアー・スタイルをした(笑)セシリア・チャンの活躍が、かっこよかったのが嬉しいですね。私の場合は彼女目当てで見ているようなものですけど(笑)。クーユのイメージは意図的に衣装や化粧を、『蜀山奇傅・天空の剣』で林青霞(ブリジット・リン)演じる幻城の城主に似せていたのは間違いないでしょう。

我らがイーキン・チェン(※)は一番活躍しています。本来、真の主役でしょう。途中ウェルダンになってリタイヤしたり、随所で少しずつおいしい出番を持っていかれたりしているので例によって印象が少し薄まってますが(苦笑)、かっこいいイーキン兄貴が見られるのでオススメです。

ルイス・クーってなにげに日本では出演作の公開が少ない俳優ですね。私はセシリア・チャンと共演したコメディ『我家有一隻河東獅(河東獅吼)』が結構好きです。こちらの映画も古装片コメディで面白いので、日本でもなにかのきっかけに出ないですかねえ。

サモ・ハンは18年前とまったく同じ役柄やってます(笑)。老人なので見た目に年をとってません(笑)。出番はかなり多くなってますけどね。

パトリック・タム演じるモウゲイが最初、天雷双剣の合体に失敗したのは、実は本名が張無忌で女性不信が原因じゃないかと邪推したのは、「倚天屠竜記」の読みすぎです(笑)。そういえば周●若(●は草かんむりに止)って峨嵋派だし、作中には崑崙派も出てましたなあ。

ところで日本語版のジャケット、章子怡(チャン・ツィイー)が主役のように真ん中にいますが、人間の軍の将軍の娘役で出番はすごく少ないです。香港版のジャケットでのセシリア・チャンと位置を入れ替えてますが、日本の発売会社さんもこういう商売やってちゃいけませんぜ。


※ 当blogはanyさまのblog、any's cinediaryでのイーキン応援企画を応援しています。


【天上の剣(蜀山伝/The Legend of ZU) 2001年 香港】
[PR]
by santapapa | 2005-10-25 21:44 | 香港(中国・台湾)映画
<< 人気家族パートリッジ 蜀山奇傅・天空の剣 >>