修羅雪姫 (2001)

修羅雪姫

1997年にグラビア・アイドルとしてデビューした釈由美子の映画初出演作品です。『修羅雪姫』というと梶芽衣子が主演した1973年の映画『修羅雪姫』が有名ですが、お話の設定も映画としてもまったく別物になります。



500年もの鎖国政策が現在も続く「ある国」でのお話。かつて近衛兵としてミカドに使えていた建御雷家は反政府組織の鎮圧組織として雇われて暗殺集団となっていました。その建御雷家に育った娘の雪(釈由美子)も刺客として育てられましたが、自分の母・亞空(雅子)を殺した男が建御雷家の首領・白雷(嶋田久作)であることを空暇(沼田曜一)という老人から知らされます。復讐を胸に白雷を襲う雪ですが、返り討ちにあって逃げのびる道すがら、偶然居合わせた反政府組織の活動家の隆(伊藤英明)に助けられました。ところが、隆の隠れ家にも建御雷家の追っ手が迫ってきます・・・・・・。

アイドル映画だろうと劇場公開時にスルーしていたのですが、釈由美子ファンの「これはいいよ」と薦められて初回限定特別プレミアム版のDVDを買った1本です(笑)。私の趣味からして、設定は面白いと思ったもののお話の運びが今一歩だなあと思ったのと、平の演技とセリフがあまりうまくないなあと思った映画でした。アイドル映画だと言ってしまえばそうですが、そういう映画にしては設定が暗い印象ですし。

ただしこの映画、アクションはかなり面白かったです。ぽっと出のグラビア・アイドルの主演映画だと高を括っていたら、予想外のアクションに目が飛び出そうになりました。かなりかっこいいアクションを魅せてくれます。それもそのはず、この映画のアクション監督は甄子丹(ドニー・イェン)で、またアクション・コーディネーターとしてドニー・イェンと懇意にしている谷垣健治(この方の『香港電影 燃えよ!スタントマン』という本はなかなか面白かったです)が参加しています。さすがにかっこよいアクションの見せ方を熟知していて、俳優の魅力を最大限に引き出す力を持っているのを非常に感じます。DVDのボーナス・ディスクには「メイキング映像」に加えて「ドニー・イェンによるアクション・シーン解説」と「スタッフ・インタビュー」が入っていて裏舞台も知ることが出来ましたが、特に「アクション・シーン解説」はひとつひとつの解説に唸らされました。釈由美子も生傷が絶えないどころか骨折までしてアクションに挑んだのには素直に脱帽します。「メイキング映像」のオフ・ステージの映像はかわいくて得した気分ですが(笑)。

特技監督は樋口真嗣で、この映画ではコンピュータ・グラフィックスを中心とした仕事。ちょうど、1990年代の平成『ガメラ』、2000年の『さくや 妖怪伝』とDVDに特殊撮影のメイキングが特典としてついていましたが、この映画も「特撮メイキング」があって、氏の特殊撮影の変遷を見ることが出来て興味深かったです。そして音楽は川井憲次。この映画でも映像にマッチした実にいい仕事をしています。ということで、結構これはこれで気に入ってる映画だったりします。


【修羅雪姫 2001年 日本】


『ドニー・イェン アクション・ブック』で、ドニー・イェン自身がこの映画のアクションについて解説しています。
※最近(2006年1月)知ったのですが、『ツインローズ』に出ていたドニー・イェンの妹、クリス・イェンもこの映画にスタント・ダブルなどで参加したとか。
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by santapapa | 2005-10-13 00:21 | 邦画
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