女岩窟王

「岩窟王」というのは、アレクサンドル・デュマの書いた復讐譚「モンテ・クリスト伯」の昔の日本語タイトルです。主人公のエドモン・ダンテスが陰謀によって無実の罪で14年間投獄されたという内容からつけられた題名でしょうけど、この小説については、語感のもつおどろおどろしさがマッチしているタイトルだと思います。そして、その「岩窟王」からタイトルを取った『女岩窟王』とは、三原葉子と万里昌代が扮する姉妹です。



九州南部の港町にあるキャバレー・ブルームーンでは、ルミ(三原葉子)とエミ(万里昌代)の姉妹が人気の踊り子として働いていました。それに目をつけたのが地元のヤクザのボスの岩原(江見俊太郎)で、姉妹の弟は麻薬取引の手伝いをさせられますがブツを取られて無残に殺されてしまいます。岩原たちは離れ小島で金竜組が麻薬の取引をすることをかぎつけて、それが奪われたブツだと断定、島に乗り込んで組同士の銃撃戦になります。弟の事件を警察へ密告しようとしたルミとエミも岩原らに銃で追われ、廃坑に逃げ込んだ途端落盤で2人は閉じ込められてしまいます・・・・・・。

新東宝末期の、所謂おとうさんのための映画です(笑)。一応タイトルに準じて復讐譚というストーリーはあるもののかなりゆるゆるのお話ですが、三原葉子と万里昌代という2大女優の眩しいナイス・バディの前にはそんなことは何も気になりません(笑)。島での銃撃戦が田舎芝居くさくても、洞窟で偶然いとも簡単にお宝を発見しても、『女岩窟王』という割には14年どころか数日しか島に閉じ込められていなくても、まったく無問題です(笑)。なにせ冒頭やラストではフェロモンむんむんのキャバレーの踊り子の姿でのダンスを披露するし、無人島で必然性があってボロボロになった服を利用して作ったビキニ姿になるといった趣向。実際映画を見ると、2人が当時絶大の人気があったのが充分理解できます。眼福眼福。

しかし、ラストの2人ダンス攻撃は怖いというよりは笑えると言うか(苦笑)。もちろん、本当に死んだと思った人間が迫ってくれば狼狽してパニックに陥るんでしょうけど、そういう立場が判らない人間にとっては別の意味で笑い顔で失神しちゃいそうです(笑)。


【女岩窟王 1960年 日本】
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by santapapa | 2005-09-22 23:19 | 邦画
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