チャイナタウン

チャイナタウン 製作25周年記念版

昼があれば夜が来るように、光があれば闇も存在します。ハード・ボイルド独特の暗く頽廃的な部分も、また人の持ち合わせている真実なのでしょう。

この映画の舞台は1930年代の水不足に悩むロス・アンジェルス。探偵事務所を構えるジェイクの所へ、謎の女性が水源電力局の最高責任者である夫の浮気調査の依頼に来ます。ジェイクは調査を開始しますが、次第にその影に潜む大きな陰謀陰惨な愛憎劇が浮き彫りになってくるといった話です。



主人公のジェイクをジャック・ニコルソン(『バットマン』のジョーカー)、ヒロインのイブリンをフェイ・ダナウェイ(『スーパーガール』の魔女セレナ)が演じています。この2人の名演技が特に光ります。怪優の名をほしいままにしてる(笑)ジャック・ニコルソンですが、ハード・ボイルドに出てくる決して強くは無いが心はタフな探偵っぷりがうまく出ています。フェイ・ダナウェイも高貴でありながら妖艶な部分を持つ姿を見せてくれました。あと、監督としてではなく男優として出たジョン・ヒューストンがふてぶてしい役をうまく演じていますね。

衝撃的なラスト・シーンは別の脚本もあったらしいのですが、やはりあの終わり方がベストなのでしょう。後味が悪いようで、どうにも虚しくやるせない余韻がいつまでも残るのはあのラストがあってからだと思います。人が心の奥に持っている頽廃の琴線に触れる部分があるからなのではないでしょうか。監督のロマン・ポランスキーも何かといろいろなことがあった人ですが、そういう部分も映画に影を落としているのかもしれません。

今年の7月21日に亡くなったジェリー・ゴールドスミス(『パピヨン』、『カサンドラクロス』、『スーパーガール』等)がこの『チャイナタウン』の音楽を担当していますが、このテーマ曲がまた心にジンと染みる名曲です。ストリングスとトランペットとピアノがゆっくりと絡まりあうように流れ出し、夜の闇が鈍く輝きだすような錯覚に陥るような気がする曲でした。ご冥福をお祈りいたします。

【チャイナタウン Chinatown 1974年 USA】


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by santapapa | 2004-09-25 21:26 | 洋画一般
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