新座頭市 破れ!唐人剣

新座頭市 破れ! 唐人剣

勝新太郎の座頭市と王羽(ジミー・ウォング)の片腕ドラゴンがもし戦ったら・・・・・・・、と思ったらそういう映画ってあるんですね。座頭市シリーズの第22作目、『新座頭市 破れ!唐人剣』がそれです。



裏街道を旅していた座頭市(勝新太郎)は道すがら、斬られて瀕死の唐人から小栄(香川雅人)という子供を預けられます。一方、南部藩といさかいを起こして追われる身となっている唐人剣士の王剛(王羽/ジミー・ウォング)と出合った座頭市は、王剛が小栄の知りあいであることを知って小栄を預けます。夜露をしのいで泊まるために入った水車小屋で市は座頭市と王剛の二人は再び偶然出合いますが、小栄のつたない通訳で王剛が福龍寺に友人をたずねていくと知った座頭市は案内役を買ってでます。十両の懸賞金のかかった王剛に対して古河の藤兵ヱ(安部徹)一家の探索が続いていることを知った座頭市は道中、与作(花澤徳衛)とお米(寺田路恵)の親子に王剛と小栄をかくまってもらうように頼み、町に食べ物を探しに行きます。ところがその隙に藤兵ヱ一家が与作夫婦を襲いかかります・・・・・・。

『座頭市』シリーズの中でも異色作といわれる作品です。当時日本ではあまり知られていなかったものの、1967年に香港での初主演作品『獨臂刀』の大ヒットで海外では評価の高かったジミー・ウォングとの共演が実現。その『獨臂刀』も、ハンデキャップということで『座頭市』がヒントになったとも聞いています。

異色対決とあって見せ場はそれなりにありますが、あまりガンガン行かなかった分、私的にはアクションは期待の大きさほどではなかったかも。それでも勝新太郎もジミー・ウォングもかっこよかったです。座頭市シリーズ全般にもいえますが、動きの止まったシーンでの汗の表現など西部劇を感じさせますね。なによりここ作品は言葉の通じない誤解から対決をすることになった悲劇が物語を印象づけています。

当時人気のあった、てんぷくトリオ(三波伸介、伊東四朗、戸塚睦夫)も出演してますね。殺伐とした作品の中にあって一服の清涼剤です。

音楽は冨田勲。1960年代にテレビで「ジャング大帝」、「リボンの騎士」、「どろろ」、「マイティ・ジャック」、「キャプテン・ウルトラ」などの音楽で知られていますが、座頭市シリーズでは1970年の前作『座頭市あばれ火祭り』に続く起用です。オーソドックス中にもモダンな雰囲気のする音楽です。ちなみに冨田勲は、翌年にはNHK大河ドラマの「新平家物語」を担当しています。

この映画、日本版と違って香港版でのエンディングではジミー・ウォングが勝つそうです。残念ながら現在ではそのフィルムは失われているそうで、DVDの特典にも入れることが出来なかったということで残念。見てみたかったですなあ。


【新座頭市 破れ!唐人剣 1971年 日本】
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by santapapa | 2005-09-18 21:31 | 邦画
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