幕末太陽傳

幕末太陽傳 コレクターズ・エディション

邦画の歴史に残るとも言ってもいい、幕末を舞台にした川島雄三監督のコメディです。



頃は江戸時代も終わりに近い幕末の文久2年(1862年)。北の吉原南の品川と呼ばれる品川宿の遊女屋・相模屋に登楼した佐平次(フランキー堺)の一行。さんざん遊び呆けますが、実はその挙句に懐は無一文ときたから困ったもんです。怒った相模屋の楼主伝兵衛(金子信雄)は佐平次を行燈部屋に押し込みます。ところが佐平次はそんなことでおとなしくするタマではありません。いつの間にか玄関で勝手に番頭みたいな真似をしますが、これがなかなかどうして堂に入ってます。こうして図々しい居残りを続ける佐平次に女郎のこはる(南田洋子)やおそめ(左幸子)が惚れこむ始末。ところが当の佐平次は二人に目もくれず・・・・・・。

主演をフランキー堺が務めて、当時のオールスター・キャストで撮られた、川島雄三監督による破天荒な幕末コメディです。古典落語の「居残り佐平次」を中心に、「品川心中」、「三枚起請」、「お見立て」、「明烏」などのネタをちりばめています。決して爆笑するようなネタではありませんし、コメディと言っても明るさ一辺倒ではないのですが、なかなか面白いだけでなく、非常にテンポがよくて、見ていてとても心地よい娯楽映画です。もう50年近く前の映画でモノクロの作品ですが、それ以外はあまり古さを感じさせないような気もします。自由人を感じさせてくれる主人公のフランキー堺の名演が光ります。

音楽はこの頃には現代音楽のみならず映画音楽でも知られていた黛敏郎。現代音楽やジャズの手法を駆使して音楽をつけています。元ネタがストランビンスキーの「春の祭典」だったりするのが丸判りなのはご愛嬌(苦笑)。雰囲気には実にあっています。


【幕末太陽傳 1957年 日本】
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by santapapa | 2005-09-09 23:58 | 邦画
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