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チャンピオン鷹

チャンピオン鷹

『少林サッカー』よりさかのぼること20年、日本ではまだJリーグの影も形もない頃に、若き元彪(ユン・ピョウ)をフィーチャーしてカンフーとサッカーについて作られた映画です。



田舎育ちのトン(ユン・ピョウ)は村の競技会に出場した時に、村の有力者の息子に八百長を持ちかけられたのを断ったばかりか、競技会で優勝してしまい、さらにその有力者の息子をケガさせてしまい、村を捨てて都会にでることにします。田舎から出てきたばかりのトンは、世話になる先の知人の息子アーフン(陳国強/チャン・コッキョン)が広場でサッカーをしているところにたまたま出会って、誤解から逃げ出してしまいます。その途中で被害にあったスリにスイカをぶつけようとしたところ、運悪くサッカー王キン(狄威/ディック・ウェイ)の車に当たってしまいました。トンはアーフンにプロのサッカー選手になって大金持ちになろうと誘われて、プロサッカーの選考試験を受けたところ、その試験官がなんととサッカー王のキン。キンは仕返しのためにチームにトンを入団させて、いじめをはじめます。ある時、実は裏で賭博サッカーに関わっていたキンは、自分のチームを負けに導こうとトンを試合に出したところ、大活躍。チームは勝ってしまいます・・・・・・。

カンフーとサッカーと言っても、試合の中で何かと叫びながら技を出すような映画ではありません。カンフーの得意なユン・ピョウがサッカー選手として青春に生きるといったスポーツ根性もの。アクションあり、人情あり、友情あり、愛ありといった、おそらく想像したものが8割か当たるようなほのぼの香港映画です。もちろん香港映画の油断のならないところで、ラストの試合はお互いの足の切断を賭けたりといったシビアな設定がさらりと流されていますし、つじつまも適当な部分があったりします(笑)。予算の関係か、最も盛り上がるラストの試合は放送のみの無観客試合でした(笑)。

当時はCGなどもなかった時代ですので、かなりサッカーは練習したんだろうなあと言った印象。むちゃくちゃうまいとまでは思いませんでしたが、ボールさばきも華麗でそれなりになかなかサッカーらしく見えていました。NG、たくさん出したんだろうなあ。

時代はディスコ・ブームの続いている頃だったので、主題曲もノリノリのディスコ調。今聴くと懐かしいような面映いような感じのする曲です。タイトル・バックは背景もないスタジオでこの曲をバックにユン・ピョウがサッカボールと戯れているといった映像。当時のアイドル映画といった感じですな。時代を感じます(笑)。

最近のユン・ピョウは『拳神』に出たのぐらいしか見ていませんが、中国中央電視台の金庸ドラマの『笑傲江湖』『天龍八部』のアクション監督も担当しているようです。


【チャンピオン鷹(波牛/THE CHAMPIONS)1981年 香港】
by santapapa | 2005-09-07 23:57 | 香港(中国・台湾)映画
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