ブリキの太鼓

ブリキの太鼓

1979年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞して話題になり、1981年に日本でも上映されたフォルカー・シュレンドルフ監督の長編映画です。



アグネス(アンゲラ・ヴィンクラー)は1899年にダンツィヒの郊外で母アンナ(ティーナ・エンゲル)と彼女が匿った放火魔コリャイチェク(ローラント・トイプナー)との出会いが元で生まれましたが、成長した後に第一次大戦が終った頃、ドイツ人のアルフレート・マツェラート(マリオ・アドルフ)と結婚します。ところが、従兄のポーランド人ヤン(ダニエル・オルブリフスキ)の子であるオスカルを1924年に生みます。3歳になったオスカル(エンゲル・ベネント)は誕生日に母からブリキの太鼓をプレゼントされます。オスカルは目にする大人の醜さに耐えられず、階段から落ちて自ら3歳から成長をすることを止めます。同時にそれが原因なのか、太鼓を叩きながら叫び声を上げるとガラスがこなごなに割れる現象を身につけます。こうしてオスカルは第二次世界大戦へと歩みを進めるヨーロッパで彼は大人たちと時代を目の当たりにします・・・・・・。

初めて見た時はなんとも形容しがたい感情が湧いてきた映画でした。私なりの書き方をすれば、「気取ったエロ・グロ・ナンセンス」が詰まった映画というのでしょうか。粘度の高い影像の中に、子供の殻に逃げ込んだ目から見た大人の醜さを覗き見たようなお話が繰りひろげられます。かと言ってきらいかと言われればそうでもなく、全体から惹かれるものを感じる映画でもあったりします。ちょっと違うのですが、あえて言えばくさやの干物(大好きと言う訳でもないのですが、たまになじみに店で食べます)を食べているような感覚なんでしょうか。

太鼓を叩きながら叫び声を上げるとガラスがこなごなになるのは、階段から落ちたショックで首の骨の部分が音叉になって超音波を出すのかな(『ガメラ対ギャオス』)などとバカなことを考えたりしましたが(笑)、ミラクル・ボイス「うーやーたー」に負けないインパクトがありました。フリッツ・ハックル扮するサーカス団ののベブラが演奏したグラス・ハ-モニカは、この時初めて見て強い印象を受けて、家で試してみたりしました。


【ブリキの太鼓(DIE BLECHTROMMEL) 1979年 西ドイツ/フランス】
[PR]
by santapapa | 2005-09-06 21:04 | 洋画一般
<< チャンピオン鷹 刑事コロンボ >>