ロング・グッドバイ

ロング・グッドバイ

私立探偵フィリップ・マーロウを主人公にしたレイモンド・チャンドラーのハード・ボイルドの傑作『長いお別れ』を原作に、翻案して映画化した1970年代前半の作品です。



猫と暮らす私立探偵のフィリップ・マーロウ(エリオット・グールド)の元へ、突然真夜中に訪問して来た友人のハリー(デイヴィッド・アーキン)。夫婦喧嘩の末に家を出てメキシコに行くというハリーをマーロウは車で国境近くの町まで乗せていきます。朝方自宅に戻ったマーロウを待ち受けたのは、ハリーの妻が殺されたという知らせ。犯人と思われるハリーを匿っていると疑われたマーロウは警察に連行されますが、そのハリーがメキシコで自殺をしてしまったとの知らせにマーロウは釈放されます。その翌日、今度はマーロウの元に有名作家ウエイド(スターリング・ヘイドン)の妻アイリーン(ニーナ・ヴァン・パラント)から、行方不明の夫を捜してほしいという依頼を受けます・・・・・・。

レイモンド・チャンドラーをまだ読んだことのない子供の頃は、眠そうなペギラに似た怪獣だか古代インドの王みたいな名前だなと思っていたのですが、読みだすと結構はまりました。未だにタバコも車も興味がないのですが(アルコールはたしなむ程度)、所謂「オレ的男の美学」の5割以上はこのあたりがルーツになっているのでしょう。内情はかなり感傷的だったり意外に弱っちかったりしますが(笑)、こうなんというかとっぷりと浸りたくなる空気や雰囲気がハード・ボイルドの魅力と言うのでしょうか。

この映画は舞台が1970年代になった上にお話も原作と違う部分があるために、原作の『長いお別れ』のファンにはすこぶる評判の悪い映画ですが(苦笑)、別物と考えれば結構雰囲気が出ていてイケる映画であるように私は思います。ある意味観る人の自己耽美的映画みたいな部分もあるので、肌が合わなければ難しい映画でもありますけど。

『M★A★S★H(マッシュ)』でトラッパー役をやっていたエリオット・グールドが、いい具合にフィリップ・マーロウにハマっています。監督もロバート・アルトマンだったりします。あ、あとチョイ役として映画俳優になりたてのアーノルド・シュワルツェネッガー州知事がチンピラに扮しています(爆笑)。

音楽のジョン・ウィリアムズも杵柄出してジャジーな雰囲気を出していましたね。この手の映画で味のある雰囲気を作り出すのに音楽はとても重要ですからいい仕事をしています。ジェリー・ゴールドスミスが音楽を担当した『チャイナタウン』と同じ頃だというのも興味深いです。

来月にはやっとDVD化されるそうですね。しかも廉価版だそうで楽しみです。


【ロング・グッドバイ(The Long Goodbye) 1973年 USA】
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by santapapa | 2005-07-19 22:22 | 洋画一般
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