【ジョン・ウィリアムズ】
当blogのようにかたすみの寂れた映画小屋でも、現代の映画音楽の巨匠として外すことができない人のひとりが、このジョン・ウィリアムズ(John Wiiliams)です。
1932年2月8日、ニューヨーク州のロングアイランド生まれ。スタジオ・ミュージシャンであった父を持ち、音楽に興味を持ったジョン・ウィリアムズは、UCLAを卒業後ジュリアード音楽院でピアノを学び、ジャズ・バンドをやりながらスタジオ・ミュージシャンを目指します。ハリウッドでアルフレッド・ニューマンが音楽監督をやっていた20世紀フォックスのオーケストラに加入、そこで作曲を手伝ううちに1961年あたりから映画音楽の作曲家として活躍を始めます。 1968年に『哀愁の花びら』で初めてアカデミー賞にノミネートされて、その四年後の『屋根の上のヴァイオリン弾き』で音楽賞、編曲賞、オリジナル主題歌賞を受賞。その後も現在までに40回近くオスカーにノミネートされて、先の『屋根の上のヴァイオリン弾き』に加えて、『ジョーズ』、『スター・ウォーズ』、『E.T.』、『シンドラーのリスト』と計5回の受賞を果たしています。それ以上に、賞とは関係なく印象的な映画も多いのではないでしょうか。ちなみに1965年からのSFテレビ・シリーズ『宇宙家族ロビンソン』の音楽も担当していました。 その傍ら現代音楽の作曲もてがけ、またボストン・ポップス・オーケストラの創始者であり指揮者であるアーサー・フィードラー(この方についてはいずれ稿を改めて書きたいものです)が亡くなった後に、1980年に就任して1993年まで2代目の指揮者として務めあげて名誉音楽監督の称号をいただいています。現在も引っ張りだこで精力的に活動を続けています。 なお、一時期TOTOのボーカルを務めていたジョセフ・ウィリアムズは彼の息子です。また、『ディア・ハンター』で「カバティーナ」等を聴かせてくれるjクラシック・ギターの名手であるジョン・ウィリアムズは、同姓同名の別人です。 主な作品は以下の通り(goo映画)。 http://movie.goo.ne.jp/cast/434/index.html この人も驚異的に多作家ですので印象に残った音楽を挙げていくときりがないのですが、まずインパクトがあったということでは『JAWS ジョーズ』。あの音楽があるのとないのとでは全然違うと思いますし、あれがあってこそ映画も大ヒットして、海にトラウマを持つ人も多くはならなかったのではないかと思います。私はどういう訳か、あの音楽が頭の中で流れるといつのまにかドボルザークの「新世界より」の第四楽章に変わっちゃいますが(笑)。 今では『エピソードIV』と呼ばれている劇場公開第一作目の『スター・ウォーズ』は2枚組レコードを買って、当時親があきれるほど死ぬほど繰り返し聴きました。数々のクラシックの名曲のアレンジの手法を盛り込んだオーケストレーションはすばらしく、またライト・モチーフを用いた構成になっていて、サウンド・トラックを聴くだけでもその音楽が使われている場面が目に浮かびます。意外に「酒場のバンド」がお気に入りです。サウンド・トラックに入っていないミドル・スローの曲も映画では使われていました。 当時、ロス・アンジェルス・フィルの音楽監督をやっていたズビン・メータがこの『スター・ウォーズ』からの抜粋6曲と、同じくジョン・ウィリアムズのペンになる『未知との遭遇』を組曲に編曲したものをレコーディングしていましたが、このアルバムも思いで深いです。当時、『スター・ウォーズ』と『未知との遭遇』の曲がカバーされた中では、シンセサイザー奏者のミーコによるアレンジも印象に強く残っています。 『スーパーマン』の時にはテーマが『スター・ウォーズ』とあまり区別がつかない感じで、ちょっとがっかりしたかも(笑)。「まんま、『スター・ウォーズ』でおねがいします」って発注がかかったのかと思いました(笑)。そういえば、『スター・ウォーズ (帝国の逆襲(エピソードV)) 』の「帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)」はそのメロディの憶えやすさから古くは大阪SF大会で替え歌にされたり、バラエティで使われたりで現在ではあのメロディを知っている人も多いようです。 今年も『宇宙戦争』(2005)、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』、『SAYURI』などでジョン・ウィリアムズのスコアが堪能できるようですね。
by santapapa
| 2005-06-23 00:11
| 映画音楽
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心に残る映画、ウキウキする映画、トホホな映画などについてをつれづれなるままにつづります。レビューは偏った主観なのでそこはそこで。トラックバックはカテゴリーの「トラックバックについて」参照。 by santapapa
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