カブキマン

Sgt. Kabukiman, N.Y.P.D.

人間ってレッテル貼りをするのが好きな動物なんですよね。類型化することは何よりも便利で分かりやすい部分もあることですし。ただ、それが相互誤解を生む原因になることも多いです。

10年前の今頃、キューバに行った時には向こうの子供が「チーノ!チーノ!」と言いながら寄って来る姿を目にしました。「チーノ」は中国人のこと。あちらから見れば日本人も中国人も区別がつきません。ただ、キュ-バのTVで『おしん』が放映されて評判になってただけに「オチン!オチン!」と言いながら来る子供もいました(笑)。

私とて他のどこがどうであるとかを詳しく知っている訳ではないので、いろんな誤解をもっていると思います。火星人がタコに似ているとか(笑)。ただ、当事者にとっては「おいおい!」と突っ込みを入れざるを得ないものってあるんですよね。

で、『カブキマン』。タイトルからしてもうあやしさ大爆発ですが、内容もタイトルを遥かに凌駕したすさまじいものになっています。



製作はなんとあのビデオゲームメーカー・ナムコが、ハリウッド映画界の異端・悪趣味最低映画の殿堂トロマと組んで作っています。バブルの絶頂で浮かれてたにしては、あまりといえばあまりの行動。そしておそらくナムコの歴史からは封印されているのか、ゲームにもキャラクター・グッズにもナンジャ・タウンにも『カブキマン』のカの字もありません。

内容はもう説明すると思っただけでも泣きそうになって脱力してしまいますので、「カブキマン」で検索してみてください(←手抜き)。エロ(ちょっとだけエロ)グロ(かなりめちゃくちゃグロ)ナンセンス(もう、どっから突っ込もうかと・・・・・・)3拍子揃った上で、日本に対する誤解をこれでもかと盛り込んだ世紀の怪作です。でもこれ、日本人スタッフ入ってるんだよなあ。確信犯なのかなあ。誰か止めなかったのかなぁ、かなぁ、かなぁ・・・・・・。

とにかく思いつくだけでも、「カブキカップル」という謎の歌舞伎上演があったり(しかもあれ歌舞伎か?)、主人公が日本人化(?)してから生魚を丸のままかぶりついたり、猿の名前がトヨタだとか、俳句を詠んで集中する修行をしたりだとか、日本をナメすぎです。もちろん、ストーリーの方もまっとうな進み方をしてません。

で、肝心な主人公のカブキマン、かっこいい・・・・・・です(笑)。見得を切って「カブキマ~ン、サンジョ~~ウ!」と日本語で言うし、割り箸アタックや巻き寿司攻撃(悪人を巨大巻き寿司の具にしてしまう)、「カ」のシンボルの入った扇子で強風をおこすし、ある意味最強です。

「G級映画大好き」、「私は誰の挑戦でも受ける」、「どんとこい」の方にはお薦めですが、普通の映画好きの方にはまったくお薦めできない超怪作です。私?私ですか?レビュー書いちゃうぐらいですから・・・・・・。

【カブキマン(S.G.T. KABUKIMAN N.Y.P.D.) 1990年 USA=日本】
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by santapapa | 2004-09-19 12:06 | 洋画一般
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