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新・欲望の街 I/古惑仔III 疾風、再び

新・欲望の街 古惑仔III~古惑仔旋風、再び

なぜか邦題は『新・欲望の街』となっていますが、『『欲望の街 古惑仔I 銅鑼湾の疾風』『欲望の街 古惑仔II 台湾立志伝』に続くシリーズ第三弾。



香港の黒社会の東星社は保守的で道義を重んじる結社でしたが、軍師のタイガー(呉子雄/ン・チーホン)と道義に構わず残虐さで知られる組員のクロウ(張耀揚/ロイ・チョン)はそれに不満で、洪興社の縄張りにちょっかいを出して銅鑼湾を奪おうと狙っていました。一方、前回の事故で重傷を負った恋人のサイ(黎姿/ジジ・ライ)は意識を取り戻したものの、記憶喪失になっています。ナン(鄭伊健/イーキン・チェン)はサイの記憶を取り戻そうと仲間たちと二人のゆかりの場所を案内したりしますが、なかなか記憶が戻りません。そのさなかに、サンカイ(陳小春/チャン・シウチョン)は偶然、チン牧師(林尚義/ラム・ソーンイー)のイギリス帰りの娘・シュクファン(莫文蔚/カレン・モク)と出会います。タイガーとクロウは洪興社へのいやがらせを始めて次第に縄張りにちょっかいを出してきます。その頃、洪興社のボスであるチャン(任達華/サイモン・ヤム)は信頼できるナンを連れてオランダに出かけますが・・・・・・。

シリーズも3作目になってくると、過去の話などもからんできて思い入れも深くなってくるし、面白さが増します。今回はサイの記憶を呼び覚ますために、1作目でのサイと出会った場所やエピソードが出てきますが、なつかしいのと切なさが入り混じったりしますね。

毎度毎度罠にかけられるイーキン・チェンなのですが(苦笑)、今回もやっぱり卑劣な罠にかけられてしまいます。私の親友にも典型的巻き込まれタイプのヤツがいますが、似た部分がありますねえ。この映画が古惑仔の中でカッコいい場面も多いし一番面白いといえば面白い映画だとは思うのですが、今回の敵役の卑劣さは尋常ではないので、敵を壊滅させても私にはあまり後味についてはさっぱりはしませんでした。ナンもサイもかわいそうで、ちょっと泣きそうになっちゃいましたよ。

その敵役クロウにはロイ・チョンが扮して、実に憎たらしい悪漢を好演しています。もう、実にヤなヤツになりきってくれます。それがあってますます、クロウに対抗するナンと、ナンの友情と仁義に答えるサンカイやフェイ(黄秋生/アンソニー・ウォン)の行動が光りますね。そういえばクロウと共に悪事を働くタイガー役のン・チーホン。1作目の、『欲望の街 古惑仔I 銅鑼湾の疾風』ではナンの親分で洪興社の幹部Bじゃなかったんかい?(笑)

食えない牧師として毎度おなじみのナン牧師の娘がカレン・モクというのには笑ってしまいました。濃ゆい親子ですな(爆笑)。と言いつつナン牧師が娘と喧嘩した後に、コンビニエンス・ストアで「クレヨンしんちゃん」(笑)と一緒に「父親入門」を買うところでホロリとさせられたり。また、今回もきちんとおいしいところをとって行きます(笑)。

カレン・モクも英国の大学帰りって設定、まんまじゃないですか(笑)。途中で包丁を二刀流で振り回して、かつての『食神』でのフォウガイ姐さんを彷彿とさせてくれます(笑)。


【新・欲望の街 I/古惑仔 疾風、再び(古惑仔3隻手遮天/YOUNG AND DANGEROUS 3) 1996年 香港】
by santapapa | 2005-06-11 22:54 | 香港(中国・台湾)映画
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