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ウィズ

ウィズ

『オズの魔法使い』のドロシーをダイアナ・ロスがやったら?
カカシをマイケル・ジャクソンが演じたら?
ライオンにテッド・ロス、ブリキ男にニプシー・ラッセルだったら?

そういう映画が、この『ウィズ』です。『ウィズ』(The Wiz)とは『The Wizard of OZ』、『オズの魔法使』のことです。



小説『オズの魔法使』をベースに、オール黒人キャストで1974年にブロードウェイで上演された『ウィズ』は瞬く間に大評判となり、7つのトニー賞を獲得しました。そのミュージカルを映画化したものがこの映画 『ウィズ』です。映画化する上で周りのいろんな思惑もあり、キャスティングや脚本が難航したとか。

ストーリーはもう説明するまでもないと思いますが、オール黒人キャストということもあってか若干メッセージ色の強い内容になっています。セットがすごくチャチだという風評もありますが、キッチュな感じとして見ればはそう悪くは思えませんでした。

この映画の音楽監督を務めているのが、クインシー・ジョーンズ。大名作アルバムである『スタッフ・ライク・ザット』(Staff Like That)を出した頃ですので、一番脂の乗り切った時期です。全編にドライブ感あふれる豊穣なサウンドが満載です。タイトル・バックのトゥーツ・シールマンスのハーモニカや、何度か形を変えて歌われる"Ease on Down the Road"、そして全員が解放され時に踊り狂いながら歌われる躍動感あふれる"Brand New Day"と聴き所がたくさんありました。中でも気に入ったのがエメラルド・シティに来た時に流れる"Emerald City Sequence"。メドレー形式でかっこいいアレンジのお手本みたいな曲です。ここでクインシー本人もピアノを弾いているところで出演してます。

この映画がきっかけで、翌年クインシー・ジョーンズがマイケル・ジャクソンの『オフ・ザ・ウォール』を手がけることになったそうですね。そして、82年の『スリラー』へと繋がっていきます。

【ウィズ(THE WIZ) 1978年 USA】
by santapapa | 2004-09-18 01:18 | 洋画一般
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