絶え間無きもの3つ、時間、空間、業。映画を見たる者はここで絶え間無き笑いを受ける(ウソ)。
ストーリー紹介は省略(笑)。
この映画(『精装追女仔2004』)は
『インファナル・アフェアIII 終極無間』同様、
『インファナル・アフェア』、
『インファナル・アフェアII 無間序曲』を見ていることが前提になっています。以前の
『男たちのバッカ野郎』(『精装追女仔』)では『男たちの挽歌』のパロディはごく一部だったことに比べると、こちらは全編『インファナル・アフェア』のパロディの目白押しです。見たことあるあの場面、この場面をこれでもかというぐらいにベタな小コントで埋め尽くしています。その分『男たちのバッカ野郎』にはあった周潤發(チョウ・ユンファ)と張曼玉(マギー・チャン)のラブ・コメディみたいなストーリー的なものはあまりありません。
王晶(バリー・ウォン)も17年前の『男たちのバッカ野郎』に自分自身でオマージュを捧げており(笑)、7歩歩くと失神してしまう失神丸がフェリーニの『8 1/2』にちなんで8歩半に(半って何よ?半って?)バージョン・アップ。また、特製ヘアトニックで固まってしまう場面が今回は収縮液に。サムがSAM RACINGを営んでいたのも、修理工からのつながりでしょう(元は『男たちの挽歌』のタクシー会社でしょうけど)。
また、17年前にも『男たちのバッカ野郎』に出ていた唯一のメンバー=曾志偉(エリック・ツァン)が、パロディ元の『インファナル・アフェア』同様のサム役をやっていますが、年輪を深く刻んだものの昔とそんなに扱いが変わっていません(爆笑)。バカ丸出しの演技を嬉々としてやるところがさすがです。この映画ではかなりいじられていた若手イケメンの余文樂(ショーン・ユー)も、これで立派な香港映画の俳優になれるのではないでしょうか(笑)。
潜入の3人が、仮面ライダーの格好(???)で「せまる~、ショッカー!」と怪しい日本語で歌っていましたけど、多分あちらでも人気があったんでしょうねえ。また、周星馳(チャウ・シンチー)も
『喜劇王』でパロディ化していた、
呉宇森(ジョン・ウー)=2丁拳銃+スローモーション+鳩
という黄金の公式も披露。『インファナル・アフェア』でウォン警視の衝撃のシーンの「笑劇の真相」が明らかに(笑)。音楽もここまでやっちゃうとちょっとヤバいかなと思うぐらいに、本編リスペクトしていました。
個人的には年齢不詳のアテナ・チュウこと朱茵(チュウ・ヤン)が年齢不詳の現れ方をしただけで大満足。とにかく、
『『超級學校霸王』など
王晶ブランドに絶大なる信頼感を寄せている人(私以外にも絶対いると思います(笑))には、いつものベタな小コントのつるべ撃ちで満足のいく仕上がりになっていると思います。
【インファナル・アンフェア 無間笑(精装追女仔2004) 2004年 香港】