テラ戦士ΨBOY

テラ戦士ΨBOY

80年代に突如現れて消えた「ラ・ムー」という「伝説」の「ロック・バンド」をご存知でしょうか?いや、知らないなら知らない方がいいのかも(笑)。



16歳の高校生MOMOKO(菊池桃子)は、ロッカールームで6歳の時に母(朝丘雪路)や幼なじみのモトハル(井浦秀智)と遊園地で過ごしたの夢を見ました。その時からはMOMOKOは念じるだけでガラスを破壊できる念動力が身につきます。また、MOMOKOの幼ななじみで同じ高校に通うモトハルも、精神を集中させると物を動かせる念動力を身につけたことに気づきます。同時に高校では野球部のエースやサッカー部のストライカーなど人並外れた才能を持った者が誘拐されて、数日行方不明になった後にその間の記憶と才能を失って戻ってくると言う謎の事件が起こっていました。翌日、「ディラスポーラ」という謎のメッセージをきっかけに、予知能力を持つ小学生のギンジロー(磯崎洋介)、瞬間移動のできるトオル(栗田光志)と出会います。ところがエージェントである担任の片山先生(早乙女愛)から連絡を受けた悪の超能力者ゴールデン・フレイム(益岡徹)が、部下のマルイ(竹中直人)を差し向けて、ゲームセンターでもっと仲間をと探しているMOMOKOをさらおうとします。その時、手から高熱を発するブー(五十嵐登)が助けに入り、思念波を出せるステーション(佐藤直洋)も現れて合流します。こうして6人の超能力者が揃ったところに、「BOY,ヘルプ」という心の声が響きます・・・・・・。

「社会の窓からこんにちわ」の猫パンチさまが「プルシアンブルーの肖像◇少女を襲う大人たち。」のエントリーで、いみじくも「この映画(『プルシアンブルーの肖像』)が作られた1980年代中ごろ、日本映画はファンタジーを好んで描いていた。」と語っていますが、本作はその80年代まっただ中に作られた菊池桃子主演のアイドル映画です。私は全然菊池桃子のファンではなく(むしろ苦手)、この前の出演映画の『パンツの穴』も見ていませんし、この映画も「香ばしい噂」(笑)を聞いてビデオで見たぐらいですが、なかなかに「すごい」映画でした。

とりあえず演技が、滑舌が非常に不安な主役も含めて学芸会レベルであるのはある程度覚悟していましたが、それに輪をかけて脚本も演出も学芸会レベルなのが突っ込む気力を完全に奪います(苦笑)。脱力するようなレトリックをちりばめて、いろんな疑問をどんどん振り払ってご都合主義的にどんどん進むお話は、誰も止めることができません。演出もすごさも筋金入りで、ゴールデン・フレイム研究所でミニ・ピラミッドの取り合いをする時のどこから見ても素人芸みたいな格闘に、まったく緊張感のないBGMがかぶさります。ラスト近くのラグビーボールなんて、どこから出したんでしょうね(苦笑)。

特殊撮影も、

 「あ!フィルム逆回しだ!」

  「あ!固定カメラを止めて瞬間移動だ!」

   「あ!容器が念動力で(ぎこちなく)動くのはテーブルの下で磁石で動かしてるんだな!」

と非常にわかりやすいです(笑)。他にはクロマキーを使っていましたが、念のために言っておくと『スター・ウォーズ』『未知との遭遇』から8年の歳月が経っています。

また、ゴールデン・フレイム研究所(なんとなく、ゴールデン・ハーフ・スペシャルを思わせる名前ですが)の所長であるゴールデン・フレイムの白髪リーゼントにマルイの爆発ヘア、所員の着ている銀のサウナスーツ(爆笑)は未来感覚を出したものだったのでしょうか?しかも人間を「ヒューマン」と読んでいるところがナウいぜ(苦笑)。昨今のバンドの源氏名のように下の名前をカタカナ表記するところは、時代を先取りしたと言えるかも(苦笑)。

担任の片山先生はこの映画の11年前に『愛と誠』でデビューした早乙女愛。『港のヨーコ ヨコハマ ヨコスカ』なんて映画にも出ていました(苦笑)。ちなみにMOMOKOの両親が上條恒彦と朝丘雪路でした。

個人的に気になったのは、MOMOKOの高校の野球部のエースです。末は大リーガーか(ちなみに野茂英雄がメジャー・リーグに行ったのは1995年)と言われていたそうですが、誘拐された後はまっすぐを投げるのもままならない様子。その彼は、「弱い阪神タイガースを逆ドラフト指名してやるつもりだったのになあ」と述懐していました。なめるんじゃねぇ!いや、泣かせるじゃないですか!

阪神はこれ以前の10年間(1975年~1984年)の順位は3→2→4→6→4→5→3→3→4→4と決して強くはなく、また21年間優勝から遠ざかっていました。そして1985年に奇跡の日本一に輝きますが、野球部のエースのカレが来てくれなかったからなのか1886年から2002年まではもっと悲惨で、17年で最下位10回、Aクラス(3位以内)は2回しかありません(大泣)。ちなみに1986年に野球部のエースのカレの代わりにドラフト1位で入ってきたのはサウスポーの投手の猪俣隆で、現在ではワシントンD.C.の寿司太郎で右手で寿司を握っています。実は野球部のエースのカレがドラフト6位で入った真鍋勝己(現セントラル・リーグ審判)だったとかだったら、ネタとしても面白いですが(笑)。

ところで映画を見て判らなかった(ことはいっぱいありますが、そのひとつが)このタイトル。「BOY」の正体は判りましたが、「Ψ」って?(苦笑) 
あと、「テラ戦士」って?少林寺のことでしょうか?(笑)


【テラ戦士ΨBOY 1985年 日本】
[PR]
by santapapa | 2005-05-22 21:39 | 邦画
<< 修羅雪姫 (1973) マギー・チョンのドッカン爆弾娘 >>