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レジェンド 三蔵法師の秘宝

レジェンド 三蔵法師の秘宝

一般公募で坊さん人気投票をしたら、ダントツで1位になりそうなのは玄奘三蔵こと三蔵法師でしょうね。西遊記のモデルになって知名度は抜群ですし、実際に歴史に残した功績も大きかったそうです。



曲芸団「ザ・タッチ」の花形であるアクロバット・ショーを務めるイン(楊紫瓊/ミシェル・ヨー)とトン(張卓楠/ブランドン・チャン)の姉弟には、敦煌の僧侶たちが悪の手から守るために隠した秘宝である「三蔵法師の遺骨」をチベットの寺院に戻すという使命があると親から伝えられていました。インはこの言い伝えに懐疑的でしたが、かつての一緒に曲芸団で育ち今は悪の手先として泥棒を働く元恋人のエリック(ベン・チャップリン)が、秘宝の在りかを見つける重要なアイテムである「敦煌の心臓」を盗み出してインの前に現れます。エリックのボスであるカール(リチャード・ロクスバーグ)はすぐさま追っ手を曲芸団に差し向けます・・・・・・。

正直、『グリーン・ディスティニー』でのミシェル・ヨー姐さんの扱いに不満だったファンにとっては、待望の日本公開の新作。『飛鷹』は日本でロケーションされてるのに公開されませんでしたし(岩城晃一も出てたのに)。

お話は仏教版『レイダース 失われた聖櫃<アーク>』(笑)。聖櫃じゃなくて三蔵法師の遺骨を探しに行きます。三蔵法師の肉を食ると不老不死になるというのは西遊記だかでよく聞く話ですが、遺骨にも善にも悪の道にも導くパワーがあるそうです。これまでに中国のモンクが超常パワーを持つのは何度も香港映画で見たので何の不思議もありません。もっとも、なんで三蔵法師の遺骨(緑に光って『ヘブン・アンド・アース』にも出てきた仏舎利にそっくり。パワーがありそうですが、ラストでいきなり話が飛んじゃうんじゃないかと心配しちゃいました(笑))をチベットに戻す使命があるのかはよく判りませんでしたけど。

前半はワゴン車の上と敵のアジトで、ミシェル姐さんのアクション全開。敵のアジト侵入の時に、「なんでマフラーなんかするかな?」と思ったら、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』でドニー・イェンが使ったような布技も見せてくれます。やっぱりこういうのが見たかったとですよ(興奮するとなぜか九州弁)。さすがはミシェル姐さん、ブランドン・チャン扮する弟役のトンが助っ人を申し出ても彼が全然頼りなく見えるぐらい、貫禄が違います。トンを追って元恋人のエリックと砂漠を走る時にも迷わず自分で運転しますし。ちなみにカー・ラジオから流れてくる二人にとってなつかしい曲は北京語版、「時の流れに身をまかせ」でした。おそるべし、三木たかし!

後半はこの手の映画の定番で、「なんでそんな仕掛が700年前からあるんじゃ?」というような魔窟でのお宝争奪戦。業火をバックにそれなりに派手なアクションが展開されていましたが、私的には前半のようなアクションが見たかったなあ。予算の関係か、全般にCGがしょぼい感じなのもちょっと残念でした。チベットのポタラ宮で2000人のエキストラを集めたシーンの壮大さが息を呑むほどに圧巻だっただけに、よけいに目立ってしまうんですよね。

監督はピーター・パウでこの人、撮影監督出身だそうですね。『グリーン・デスティニー』、『わすれな草』、『アンナ・マデリーナ』、『金玉満堂 決戦!炎の料理人』などを担当したそうです。 敦煌などの西域やチベットの風景は、元の景色自体も美しく見応えがありました。

日本語公式サイト


【レジェンド 三蔵法師の秘宝 (天脈傳奇/The Touch) 2002年 中国・香港・台湾】


【追記】
ココの一番下読んだら、「『シルバーホーク(原題:飛鷹)』の日本公開も年内に予定」って・・・・・・。え?まじっすか?(喜!)
by santapapa | 2005-05-03 00:54 | 香港(中国・台湾)映画
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