チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン

チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン

徐克(ツイ・ハーク)の製作総指揮で1987年に作られて大ヒットして、3作目まで作られた『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』・・・・・・、については追々そのうちに書くとして、そのツイ・ハーク自身が製作・脚本を担当したアニメーションがこの『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン』です。



昔々のお話。恋人のシウラン(黎瑞恩/ビビアン・ライ)にふられたアニン(林海峰/ジャン・ラム)は犬のガンケン(徐克/ツイ・ハーク)と共に集金の旅をしています。ある時、妖怪魑魅魍魎しか住まない街に迷い込み、美しい幽霊のスーシン(袁詠儀/アニタ・ユン)に助けられます。ところが実はスーシンは妹のシウティ(楊采[女尼]/チャーリー・ヤン)と共に、妖怪界の頭目であるロウロウ(陳慧琳/ケリー・チャン)の美貌を保つために、人間の魂を集める役目を負っていました。そこにロボットを操るイン道士(ジェームズ・ウォン/黄霑)とそれに反目する高僧のバクワン(黄百鳴/レイモンド・ウォン)と弟子のフォン(葛民輝/エリック・コッ)、魔界のスター=黒山ローヨー(陳小春/チャン・シウチョン)なども絡んできて・・・・・・。

香港ではあまりアニメーションが作られることがないそうで、この映画は背景やCGならではの3D部分を香港で、2D部分などを日本で『風の谷のナウシカ』等を担当したスタッフが手がけているそうです。1997年当時の3D技術ですし、アニメーション文化が定着していない香港での製作ですから見始めは結構違和感があるものですが、しばらくたつと私には意外としっくりしてきました。この3D部分を発展させたのが『天上の剣 The Legend of ZU』のような感じですね。

ストーリーは香港映画らしい力技で、「これでいいのか?これでいいのだ」みたいな感じですが(笑)、さすがはツイ・ハークの製作だけあってサービス満点。次から次に場面が展開していきます。泣かせる場面もちょっぴりあり。

なんと言っても、高僧のバクワンなんか目から光線だしたり、パトリオット・ミサイル発射したり、身体中から金の触手を出したりするのにはビビりました(笑)。中国のモンクは鍛えたらいろんなことができるは知っていますが、さすがに円谷系の技まで出せるとは仏教2500年の歴史、恐るべしです(笑)。方やイン道士は『アメリカン・ヒーロー』よろしく胸に「道」と書いていてあちこちからお札を連射する3Dの巨大ロボット=ロボ道士(首はなく、胴はビア樽、手は釣鐘、足は丸太という、まさに「手足ふと短まるこい動くモノ」(笑))で対抗します。彼らが、短足と車輪を一所懸命動かして空を翔るドラゴン汽車の周りで対決するシーンは普通に考えるとシュールすぎてたまりません(笑)。魑魅魍魎闊歩する妖怪の街もなかなかユニークでいいセンスしていて、好きです。

香港ではあまりアニメーションが作られることがないために、普段は海外のアニメーションの吹替えなどに俳優が声優を兼ねることが多いそうですが、メイキング映像ではもうみんなノリノリ(爆笑)。むちゃくちゃ楽しそうに声をあてていました。アニタ・ユンは本人のイメージがどうしても頭に浮かんで、最初はスーシンの絵のイメージとは合いませんでしたが、見ていくと悪くは無かったです。私はなんと言っても、犬のガンケンをやったツイ・ハークがさすがだと思います(笑)。この役、普通のセリフはまったく無く、本当に犬のなき声だけなんですが、場面場面での感情を込めた鳴き声があまりにもうますぎ(笑)。本人は「他の俳優に頼みづらかったから自分がやった」と言ってますが、他の人でもここまでは犬の声をうまくできないのでは(笑)。『ロボフォース 鉄甲無敵マリア』での主役(笑)といい、侮れない人です(笑)。

色合いも音楽も中国を意識していて、独特の雰囲気が美しいアニメーションです。ちょっと懐かしいような匂いもします。


【チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン(小倩/A CHINESE GHOST STORY) 1997年 香港=日本】
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by santapapa | 2005-04-20 00:05 | 香港(中国・台湾)映画
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