インファナル・アフェアIII 終極無間

インファナル・アフェアIII 終極無間

『インファナル・アフェア』『インファナル・アフェアII 無間序曲』に続くシリーズ完結作。



潜入捜査官ヤン(梁朝偉/トニー・レオン)の殉職から1年近く経った2003年10月、ラウ(劉徳華/アンディ・ラウ)自身の証言と状況からヤン殺害の疑いが晴れたラウですが、内部調査課から一時的に庶務課へ移ることになります。警察官として生きる道を選んだラウは自分の身を守るために、警察内部にいるサム(曾志偉/エリック・ツァン)が送り込んだ残りの潜入マフィアを始末することにします。同時に生まれたばかりの子供と共に去った妻のマリー(鄭秀文/サミー・チェン)との離婚調停に悩む毎日。そんなある日、保安部のエリート・ヨン警視(黎明/レオン・ライ)の部屋で対峙していたチャン巡査部長が皆の前で銃で自殺します。ラウはヨン警視を潜入マフィアではないかと疑い、内部調査課に復帰するなりヨンの身辺を調べ始めます・・・・・・。

第三作目は第一作目のラスト近くの、2002年11月末のヤンの殉職から約1年が経った2003年10月を起点にしていますが、いろいろなエピソードが過去に戻ったり先に進んだりするので、ヤンの殉職の時期をしっかり把握しておかないとめまぐるしいかもしれません。基本的に第一作目の『インファナル・アフェア』を見ていないと単独の映画として見た場合には、面白い作品ではないのかなという気もします。そのあたり、第二作でありながら単独の映画としても楽しめる『インファナル・アフェアII 無間序曲』とは、ちょっと違うかもしれません。同時に前2作とは若干趣が違って、サイコ・スリラー的な要素もかなり入っています。全2作に、はまった私には非常に楽しめましたし、私的には全3部を合わせて1本のドラマとして大変すばらしい香港映画の傑作だと思います。

キーワードは警官、チャンス、そして無間道。リー医師(陳慧琳/ケリー・チャン)がラウとヤンを前に語る場面、これが『インファナル・アフェア』3部作を通じて表現されたテーマなのかなと思います。そしてラウが無間道に引き込まれていくことが表現されているからこそ、この作品の重要性があるように思います。キョン(杜[シ文]澤/チャップマン・トウ)とヤンの友情も深く描かれていました。これを見ると、また1作目2作目を見たくなります。

前作ではフランシス・ンことン・ジャンユーが冷徹なインテリ・ヤクザを好演していましたが、本作ではレオン・ライが喰えないエリート警視を好演しています。銀縁のエリートメガネと全編で見せる表情が実に役にぴったりで、さすがのかっこよさ。またケリー・チャンとトニー・レオンのコメディ・タッチの部分もなごめました(笑)。それと、サムの犬に似たマッサージの女と、サムに似たマッサージの女というのは勘弁してほしいものですなあ(笑)。

DVDが出て、通して鑑賞するのを今から楽しみにしています。


追記:
結構この映画を楽しみにしている人も多かったみたいで、メールとか電話で感想を聞きました。アンディ・ラウのファンには、ラウがかわいそうだという意見もあるみたいです。ファンにはやっぱりそういう部分があるんでしょうね。それはわかります。

私的には、警察に潜入してマフィアに逐一情報を流し、ヤンの身分を消して指名手配にし、サムとラム(と他の潜入も?)を自分の身を守るために私刑にした上に、まったくその償いをしていない以上、無間道に堕ちるのは当然だと思ってます。1作目のヤンのセリフではないですが、「それは判事に言うんだな」(=まず自首して償いをするべき)というところでしょう。少女が万引きをして、その後ろめたさからウソを重ねて善良な人の運命を変えてしまう。でもそれは他人は知らなくても本人はずっと知っているのです。

それよりも3作目でキョンのヤンに対する友情を見て、ますます1でのキョンの行動とセリフ、そしてそんな友情がわかっていながら警官であるヤンがそれを最大限に利用せざるを得ない切なさに胸がいっぱいになりましたね。その上出てきた女がサムの犬に似ているだなんて、かわいそうすぎます(笑)。


【インファナル・アフェアIII 終極無間(無間道III/INFERNAL AFFAIRS III) 2003年  香港】
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by santapapa | 2005-04-16 20:39 | 香港(中国・台湾)映画
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