大魔神怒る

大魔神怒る

1966年に作られた『大魔神』シリーズ、全三作の第二作目がこの『大魔神怒る』です。



時は戦国の世、八雲の湖の岸に千草一族と分家の名越一族が隣り合って暮らしていました。千草家の跡取り息子の千草十郎時貞(本郷功次郎)と名越家の娘の早百合(藤村志保)は間もなく結婚することとなっていて、両家は平和な日々を過ごします。湖の真ん中にある神ノ島には一族の守護神である武神像が祭られていましたが、ある日その武神像の顔が赤く染まり変事の前兆を示しました。はたして、悪政をほしいままにしていた隣国の領主・御子柴弾正(神田隆)が千草一族の領土に攻め入り、守護神の武神像を粉々に爆破してしまい湖に沈めます。その上名越一族にも襲いかかり、十郎や早百合を火あぶりに処するように命じます・・・・・・。

タイトルが『大魔神怒る』ですが、一応第一作目、第三作目も怒ってます(笑)。今回は舞台を八雲の湖に移していますが、悪行三昧をほしいままにする敵役の行為に耐えて、最後に大きなカタルシスを得る映画というコンセプトはそのままで、基本的に時代設定も第一作目と筋立ても同じような映画です。

その中でいかに差別化を図るかという部分で、今回の目玉は湖の中から大魔神が登場するシーンがあります。これが1957年にハリウッドで作られた大スペクタクル旧約聖書映画『十戒』に、明らかに対抗するような映像になっています。とはいえこれがまたスクリーンでは大迫力で、湖が両側に滝のようになってぱっくりと割れて奮い立つ大魔神の姿はまさに大魔神。重厚で壮大な場面の多いこのシリーズの中でもとりわけ迫力満点のシーンになっています。

また前作では額に杭を打たれて血を流した変身前の武神像ですが、今回は湖から出現する原因にもなった武神像に発破をかけて爆破するシーンもかなり迫力があり、また相当に罰当たりな感が強く、後半大魔神に追われる充分な動機づけとなっています。

大魔神も2回目の出動になって多少分別がついてきたのか、十把ひとからげに殺戮をせずに悪人を狙って行動するようになっています。現在の目から見ると、恐怖感か軽減して荒ぶる神としての魅力が少なくってきたように思いますが、昔はそれでもかなり泣きそうなぐらいに怖かったんですよ(苦笑)。


【大魔神怒る 1966年 日本】
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by santapapa | 2005-04-12 23:13 | 邦画
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