シルベスター・スタローンがロス・アンジェルス市警の刑事を演じた1986年の映画『コブラ』とは全然関係ない、その4年前に製作されたアニメーション映画。少年ジャンプに連載してた寺沢武一の漫画を原作にしたスペースオペラです。
宇宙の一角に浮かぶ惑星ダグザードの砂漠地帯で、賞金稼ぎ業に精を出していた重犯罪捕獲人ジェーン(中村晃子)と宇宙海賊のコブラ(松崎しげる)が出会います。ジェーンは死滅したミロス星の女王の末裔で、この星を蘇らせるためには彼女の三つ子の姉妹、キャサリン(藤田淑子)とドミニク(風吹ジュン)を捜しださなければならず、コブラに協力をお願いします。そのふたりを追う悪の組織ギルドとその幹部のクリスタル・ボーイ(睦五郎)。コブラは相棒のロボット・レディ(榊原良子)と共に愛機タートル号で立ち向かいます・・・・・・。
後にテレビ・シリーズとしても放映された『コブラ』の劇場映画版です。少年ジャンプに連載してた漫画は他の漫画と一線を画したバタくさいイメージで、アメリカン・コミックスと言っても『ヘビー・メタル』誌(
映画『ヘビー・メタル』参照)の雰囲気にとても近いものがあります。日本の漫画家でもこの『ヘビー・メタル』誌に影響受けた人は少なくなく、作品などを見ればなるほどと思うでしょう。
当時この手のスペースオペラは少なかったので非常に楽しみにして見に行きましたが、原作も好きだったのでなかなか楽しめました。声優のキャストに当時らしさが偲ばれます。私はテレビを持っていなかったので(笑)、テレビ・シリーズは未見なんですがコブラは松崎しげるのイメージですね。ただ、これがあったために翌年日本テレビ開局30周年記念に放送された
『スター・ウォーズ』で、「伝説の吹替え陣」の一角に抜擢されたのかもしれないと思うと、なんとも複雑な気持ちが(苦笑)。
【コブラ 1982年 日本】