キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!

キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!

俳優の名前が頭についた邦題の映画ってありますよね。『スーチー in ミスター・パーフェクト』とか、『アンディ・ラウの麻雀大将』とか『トニー・レオンのミッドナイト・エキスプレス』とか。あれはやはり、昔からの『クレージー黄金作戦』とか『ドリフターズですよ!前進前進また前進』からの歴史があるのでしょうか?



時は1972年、勉強が苦手な二人の高校生のベッツィ(キルスティン・ダンスト)とアーリーン(ミシェル・ウィリアムズ)は学校の社会科見学でホワイトハウスを訪ねます。偶然当時の大統領であるニクソン(ダン・ヘダヤ)に会ったふたりは気に入られて、大統領の犬の散歩係に任命されて大はしゃぎ。ある日、犬の散歩の途中に迷子になったふたりは迷い込んだ部屋でとんでもないものを見てしまいます・・・・・・。

ハリウッドでは『アニマルハウス』などの青春下ネタおバカ映画も脈々と続いていますが、これもそのひとつに入るのでしょう。「ウォーターゲート事件、発覚の真相はお勉強が苦手な2人のキャピキャピ女子高生だった!」という筋書きのキッチュでポップな楽しいおバカ映画です。私なんかは事件当時はガキでしたが、親の影響でマクガバンと争った大統領選挙やウォータ-ゲート事件をリアルで知っているので、事件の謎に対するオチのつけ方に笑わせてもらいました。

向こうではウォータ-ゲート事件のすぐ直後に『大統領の陰謀』という映画が出来たり、またオリバー・ストーン監督の『ニクソン』という映画があったりしています。日本では田中角栄のロッキード事件がドキュメントやパロディで映画化されたという話は、寡聞にして聞いたことがありません(数年前にドラマ化されたらしいという噂は小耳に挟んでいますが)。

タイトルは『キルスティン・ダンストの~』となってますが、実質ミシェル・ウィリアムズと2人が主人公ですね。原題はリチャード・ミルハウス・ニクソンの愛称である『Dick』。父性愛に餓えているアーリーンが大統領に恋をして、「I love Dick!」と叫ばせるところなどは、何と言っていいのやら(苦笑)。事件の鍵を握り、30年以上経った今もウッドワードとバーンスタインがその正体に対して口をつぐんでいるディープ・スロートにしても、そういえば1972年当時リンダ・ロブレスの『Deep Throat』って日本でも話題になったなあと思い出しました(苦笑)。

この映画や『チアーズ!』でのキルスティン・ダンストはかわいくて輝いてますね。若さのエネルギー溢れているというか。ラストの屋上のシーンなんか見ると、本当に年寄りは圧倒されます(苦笑)。

ダン・ヘダヤがニクソンを好演。すごく感じ出ています。また、ちょっとだけ出てくるソビエトのコスイギン首相もそっくりですね。ウッドワードとバーンスタイン役は、どうも『大統領の陰謀』のダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォードのパロディを意識しているみたいでした(笑)。

この映画のサウンド・トラック盤が70年代ヒット曲集成でその手の音楽ファンには涙ちょちょ切れです。Hot Butterの「Popcorn」とかLove Unlimited Orchestraの「Love's Theme」とか懐かしいなあ。


【キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!(Dick) 1999年 USA】
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by santapapa | 2005-03-20 20:38 | 洋画一般
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