さくや 妖怪伝

さくや 妖怪伝

最近あまり多く見かけないものに忍者映画(「ニンジャ映画」に非ず)、そして妖怪映画がありますね。どちらも今の世の中からすると古臭いというのがあるからでしょうけど。



宝永四年(1707年)、富士山の突然の噴火と共に悪しき妖怪たちが蘇ります。それを次々と倒してきた榊備前守芳明(藤岡弘)ですが、遂に大河童との対決に力尽きて倒れます。一人娘である咲夜(安藤希)は父の使ってきた妖刀・村正を引き継ぎ、幕府大老・井伊掃部頭真興(丹波哲郎)に怪奇現象の元凶を探るように申しつかり、弟同様にかわいがってきた大河童の子供・太郎(山内秀一)、忍者の似鳥周造(嶋田久作)、猿鬼兵衛(逆木圭一郎)と共に駿河の国の草薙ノ野を目指して旅に出ます。旅の行く先々で、生きたまま人を人形にしてしまう妖術使いや、人を喰らう化け猫やと戦いながら、草薙ノ野に辿り着いた一行を待ち構えていたのは、日本を妖怪の国にしようと企む土蜘蛛の女王(松坂慶子)でした・・・・・・。

数年前に公開された特撮妖怪時代劇です。興行もコケたそうですし、世間ではあまり評判もよろしくない映画のようですが、実は私は結構好きな映画だったりします。なかなか妖怪チャンバラ劇の映画って、見たいと思っても見かけないんですよね。こういう映画、見たいんですけどねえ。

たしかに主役の安藤希は結構演技力に難がありますし、阪神の井川投手にちょっと似た(笑)河童役の山内秀一もがんばってるけどあとちょっという感じではありました。なにせ、周りの出演者が、藤岡弘、丹波哲郎、嶋田久作、松坂慶子等々と、あまりにもキャスティングが濃いすぎ(笑)。生半可なことでは喰われてしまいますなあ。特に最後のあたりの松坂慶子おねえさまの怪演はいろんな意味で見所があります。これがもう、いろんな意味ですごいと思ったし、いろんな意味でプロ意識を非常に感じました。

特技監督は平成ガメラ・シリーズの樋口真嗣。予算の関係もあると思われる箇所もいくつかありましたが、馬に乗った幽霊武者やラストの土蜘蛛の大立ち回りなど、随所にこなれた特撮を見せてくれるところはさすがです。樋口特技監督らしい部分がいろんなところで見れますね。DVDでの特撮メイキングはファンにはうれしかったですね。

この映画の一番気に入った部分は川井憲次の音楽です。明解なメロディとシンセサイザーの非常にうまい使い方のアレンジをする作曲家で(この頃はまだYAMAHA QX-3を使っていた頃でしょうか)、このサウンド・トラック盤は音楽が非常に気に入って買ってしまいました。オーディオ・コメンタリーで原口智生監督が「川井さんに音楽を作ってもらえて幸せ」と言っていましたが、さもありなんと強く思います。

スタッフのいい仕事と遊び心もいろんな端々に見えるところも、好きなところでした。劇場で見なくてDVDで見たからよかったのかもしれません。しかし、DVDのオーディオ・コメンタリーでタイトルバックは『中華英雄』のパクリだとカミング・アウトしていましたが、いいんでしょうか?(苦笑)


【さくや 妖怪伝 日本 2000年】
[PR]
by santapapa | 2005-02-26 22:01 | 邦画
<< ゾルダン★星人 グッバイガール >>