クイール

クイール

人にはそれぞれいろんな弱点があって、まんじゅうが怖いとか半魚人だけはかんべんしてほしいとか、千差万別です。犬が苦手・・・・・・と言ってもオバケのQ太郎とは違い、動物が出る映画を見ると、反射的にウルウルしてしまうので見に行かないというのがあったりします。



水戸家で産まれた5匹のラブラドール・レトリバーの子犬のうち、おなかにブチのある子犬はその模様から鳥の羽=クイールと名づけられ、盲導犬候補生として育てられることになりました。パピーウォーカーの元で愛を受けて元気に育ったクイールは、1歳になると盲導犬協会総合訓練センターで厳しい訓練を受けました。クイールはやがて犬嫌いで頑固な視覚障害者の渡辺(小林薫)の元に遣わされて一緒に歩んでいくことになります・・・・・・。

きっかけがあって劇場に見に行ってしまいましたが、こういう映画はもうだめで目頭が熱くなりっぱなしでした(いいかげんええおっさんですけど)。私の場合、先祖代々犬を飼っている犬系の家系なんで、犬の映画は冷静に見ることが出来ないんですよ。原作の「盲導犬クイール の一生」は優れたノン・フィクションですからいい内容の話であることは間違いありませんので、あとは映画としての出来でしょうか。冷静に見れば、少し自主制作風味が入った感じの邦画みたいなのかもしれません。だとしても、やはり犬の出てくる映画は手放しで見てしまうんですよね(いいかげんええおっさんですけど)。

祖母は私が小さい頃にはラッキーという「名犬ラッシー」みたいなコリーを飼っていて、実家に行くとよく遊んでくれました。私自身も生まれた頃にはゴロちゃんという黒い子犬がいて、知能も身体の大きさも似たもの同志、よく対抗したりじゃれたりしていたそうです。

中でも思いで深いのは12歳頃に生後数ヶ月で父の友人の家からうちに来て20代半ばまで一緒にいたマルチーズの雑種で、母がセサミ・ストリートのクッキー・モンスターからクッキーという名前をつけてよくかわいがっていました。小さい頃は元気が有り余ってよく走り回っては止まれずに壁にゴツンッと頭をぶつけていましたが、自分でぶつけるとほとんど一言も鳴かず、不条理な怒られ方をすると鳴いて抗議する犬でした。一度走って勢い余って角を曲がれずに川に落ちた時には泳げないことを発見(苦笑)。お風呂と車に乗るのは苦手でした。家に入れて飼うのに外の庭の一角でトイレをするようにしつけたらきちんと守って、一度は朝方漏れそうになったらしく寝ている私の額を引っかいて、ドアを開けてくれるように促されたこともありました。よく言うことを聞く賢い犬だったので字を教えようとしてみましたが、教え方が悪かったのかこれは失敗でした(笑)。

東京に行った頃にはもうかなり年老いておとなしくなっていましたが、実家に帰るとその時は遠くから尻尾をちぎれるように振って飛びついてくるのが楽しみでした。ある年、帰省から東京に戻るのでタクシーに乗って田舎の駅まで行ったのですが、母が言うにはその時に限ってどういう訳かいつも見守っているはずのクッキーがタクシーを追いかけて走って行ったそうです。もちろん追いつくはずもなく私は知らないまま東京に戻りました。少し遠くに行ってもいつも夕方には帰ってくる犬ですが、その日の夕方になってもクッキーは実家に戻らず、心配した父と母は近所を探したのですが見つかりませんでした。事故などの心配をした実家では翌日も探したのですがそれからしばらくしてもまったく手がかりもなく、まるで突然消えたかのようにいなくなってしまいました。今でも思い出す度にセンチメンタルな気分になってしまいます(いいかげんええおっさんですけど)。

『クイール』は香港では『道盲犬小Q』という題名で上映されてヒットしたそうです。なんだかハリウッドでリメイクの話もあるそうですが、なんかちょっと違うような気がしますなあ(苦笑)。


【クイール 2004年 日本】
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by santapapa | 2005-01-26 23:19 | 邦画
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