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蒲田行進曲

蒲田行進曲

京浜東北線の蒲田駅のホームにいると『蒲田行進曲』のテーマが電車の発車メロディとして流れます。舞台でもやっているつかこうへいの小説の映画化で、脚本もつかこうへいが手がけています。監督は故・深作欣二です。



ある日、売れっ子男優の「銀ちゃん」こと倉岡銀四郎が、彼に憧れている大部屋俳優のヤスのアパートに現れます。銀ちゃんの彼女である女優の小夏が子供を身ごもったので、スキャンダルを恐れた銀ちゃんはヤスに小夏と一緒になってヤスの子供として育ててくれと頼みます。ヤスはしれを引き受けてかいがいしく小夏に尽くします。それにほだされた小夏はヤスと結婚をします。そんな中仕事に行き詰って落ち込んでいる銀ちゃんを励ますためもあって、ヤスは映画「新撰組」での危険な階段落ちを引き受けます・・・・・・。

小夏に松坂慶子、銀ちゃんに風間杜夫、ヤスに平田満がそれぞれ扮していて好演をしてます。3人共に性格を欠点を前面に押し出した描き方なんですが、決して憎める風ではない人情味あふれる感じでした。特に風間杜夫の銀ちゃんははまっていて、かえってイメージが定着しすぎたきらいもあったかもしれません。松坂慶子はこの頃は本当に美人女優だという感じでしたねえ。何で最近怪演が女優女優になってしまったのだか(苦笑)。ヤスが「コレがコレなもんで」という度にだんだん怪我が増えていく場面が印象に残ってます。

映画の撮影所を舞台にしているだけあってか、映画的な手法がわざと大げさに使われていたのも面白かったです。心理描写にあわせていきなり雷が鳴ったりとか(笑)。また全編に映画作りを楽しんでいるなあという雰囲気が漂っています。大部屋俳優に対しての暖かい目も感じるんですよね。最後のサゲもこの映画に限っては、これしかないんじゃないかなあと思わせてくれます。


【蒲田行進曲 1982年 日本】
by santapapa | 2004-11-23 22:06 | 邦画
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