芭[口拉]芭[口拉]櫻の花

『サタデーナイト・フィーバー』がディスコ・ブームを生み出した映画だとすれば、これは世界初のパラパラ映画です(多分。他にあったら教えてください)。パラパラ映画といっても教科書のすみっこに少しずつ動く絵を描く手動アニメーションのことではありません。しばらく前に流行ったユーロ・ビートに乗せてやる気なさそうに踊るあのパラパラです。



生まれつき色覚がない郭富城(アーロン・クォック)扮する王は上海でダンス教室を開いていて、教室の宣伝のために街頭でデモンストレーションを行います。そこに現れた日中ハーフのユリ(張柏芝(セシリア・チャン))と出会い、二人は次第に惹かれあうようになります。ところがユリは実は日本の大財閥の娘で親から逃げ回っていること、実は婚約者がいることがだんだんわかってきます。二人で逃げようと思った矢先に王は友人に裏切られて、ユリは親元に戻されて日本に帰ってしまいます。傷心の王はユリを取り戻そうと日本に行く決意をします・・・・・・。

『星願』『東京攻略』の馬楚成(ジングル・マ)監督が、おそらく上野公園で桜の下でパラパラを踊る光景が撮りたいがだけのために、日本でロケしたいと思ったに違いない映画です。最初みた時はトホホ映画だと思っていたのですが、何度か見ているうちにまあまあいい映画かなと。まあ、何度見てもオチのあまりの強引さ(あれでいいのか?本当に?(笑))は変わりませんし、セシリア・チャンの日本語は『東京攻略』の梁朝偉(トニー・レオン)に負けていないし、そもそも「遊楽子」(なんとも言いがたい名前ですが)を「ユリコ」って読むのは無理あるんじゃないかなあと思ったり、新宿新南口から出た時に見えるユリの親の会社の看板が横書きで「櫻グル|プ」だったりしますが、よしとしましょう。

純情な青年をアーロン・クォックが好演。結婚式でセシリア・チャンに思いの丈を告白するシーンは見どころです。ちなみに神前結婚の場面なんでセシリア・チャンの角隠し姿も見れます。恋敵の菊川グループの御曹司に扮する西村和彦もいい演技でした。

また途中の夜の街で踊るシーンは、ここだけを取り出して上映しても1つのプロモーション・ビデオとして完成しているようなすばらしさでした。ライトアップされた夜の広場に羽毛が舞う中、皆で踊りタップしたりする場面の美しさは、さすがは撮影監督出身のジングル・マならではと思います。
    
最後はとってつけたように桜舞い散る上野公園でパラパラ・ガールズ(笑)と踊りながらカット・バックをさしはさみますが、この曲、聞いているとすごく耳につきますね。「ナンデスカー?」「サクゥーラァ」という謎の日本語もさることながら、サビの「見にこーいサクラーはえーよ、Come and Dance with me」という歌詞が耳に強力にこびりつきます(笑)。DVDのチャプターもしっかりそこにセットされてるし(笑)。

ちなみに今年6月の記事を以下に。

広州:2000人が「パラパラ」でアジア大会招致
中国では、香港映画『浪漫桜花』(芭[口拉]芭[口拉]櫻の花)の上映をきっかけとして、若者を中心にパラパラブームが到来した。現在では、ダイエット目的の健康ダンスとしても人気を博している。


【芭[口拉]芭[口拉]櫻の花/Para Para Sakura 2001年】
[PR]
by santapapa | 2004-11-20 23:03 | 香港(中国・台湾)映画
<< 空軍大戦略 イエロー・サブマリン >>